ナショナルクライアントがインターネット広告活用を本格化する日(上) | オプトHLD CEO 鉢嶺登 オフィシャルブログ

ナショナルクライアントがインターネット広告活用を本格化する日(上)

ナショナルクライアント(以下NC)とは日本を代表する広告宣伝活動の活発な企業を言う。
日本では上位200社で日本全体の広告宣伝費の50%近くを占める。そのNCの広告宣伝媒体はマスメディアが中心であった。

オプトやサイバーエージェント、セプテーニ といったネット専業広告代理店と言われる会社は、広告効果測定が精緻にできる点をいち早く認めたダイレクトレスポンス広告主(通販企業や資料請求を求める企業)をメインクライアントとし、成長してきた。

一方、日本を代表するNCの主な目的はブランディング(認知)にあり、バナー広告や検索リスティング広告のクリック単価や資料請求単価、購買単価が分かることに対してあまり意味を見出さなかった。

しかし、NCも効果に関心が無かった訳ではない。 NCの大半はネットでの直接販売をしておらず、流通小売店や代理店、販社を通じて消費者に商品を届ける企業であったため、従来のネット広告効果測定では不十分であったのである。

ところが、徐々にマスメディアと連動しての効果測定が可能になってきている。 例えば、TVCMや番組で取り上げられたことが、ネット上で「どの程度口コミ伝播しているか」等はかなり精緻に測定できる。いつ、誰の口コミが一番影響があるのか、好意的発言が多いのか悪意的発言が多いかも分かる。具体的発言内容も勿論全て分かる。

今後TVがスマートTVになり、新聞が電子新聞、雑誌が電子書籍、看板がデジタルサイネージになっていけば、まさに全てのメディアの効果測定ができる時代となる。

しかも、PCとモバイルに加えて、お茶の間のTVでネットを利用する人が増えることによって、視聴者層の拡がり、表現力の多様性など、従来のネットにない活用方法も出てくるだろう。

そうなれば、NCもデジタル化されたマスメディアに大いに広告予算を安心して投下するようになるだろう。

(「ナショナルクライアントがインターネット広告を本格化する日(下)」に続く)