消費者主役時代の広告代理店の姿(上) | オプトHLD CEO 鉢嶺登 オフィシャルブログ

消費者主役時代の広告代理店の姿(上)

マーケティングの大きな潮流は確実に生産者(広告主)から消費者にパワーシフトが起きている。

高度経済成長時代はモノが不足し、モノに幸せを重ね合わせた時代。
生産者から消費者に、1対多の一方通行で情報を伝える必要性があり、
最適な手法こそがマスマーケティング(TVや新聞等マスメディアを使用)であった。

それを証明するように、
今でも中国やインド等BRICS諸国では新聞の発行部数が伸びている。

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しかし、先進国では時代の成熟とともに
モノ余り、人と違うモノ志向、嗜好の多様化など消費者の関心が移っていく。
従い、マーケティングも1人1人に合ったもの(ワントゥワンマーケティング)、
購買等データ分析したもの(データベースマーケティング)、
消費者と対話していくもの(リレーションシップマーケティング)、
などいわゆる「ダイレクトマーケティング」が台頭してくる。


このマスマーケティングからダイレクトマーケティングという流れは、
生産者から消費者への主役交代(パワーシフト)を意味する。



その流れを2つの大発明が、更に加速させる。
ダイレクトマーケティングを支える2つの要素とは
「データベース(以下DB)」と「通信」であり、
2大発明とはPC(DB)とインターネット(通信)の発明
である。

それまでの大型コンピュータ時代は
個々の消費者の購買データや行動データ等を分析することは大変なことであった。

しかし、PCが1980年代後半から一気に普及し、
各企業担当者が自分の机上のPCを活用して、
簡単にDB分析できるようになったのである。

またインターネットの登場で
消費者は比較サイトや掲示板、SNS等の口コミ情報で購買決定をするようになっていく。
更にはSNSで、消費者自身が情報発信者にもなっていく。
企業は消費者の口コミや、
消費者との双方向の対話を重視する必要に迫られてくるのである。

(「消費者主役時代の広告代理店の姿(下) 」へ続く)