読了。
久しぶりに読みました村上春樹氏。
図書館で予約したのが半年以上前。
ようやくうちにやって来たのが
3週間前。
読むのに時間がかかって
延滞しちゃいました。
読みにくいんだもん。
村上春樹にハマっていた(と言いたかった)
二十歳前後の頃も薄々は感じていたのだ。
私には村上春樹を
理解する感覚を持っていない。
それでも、なんだかこの
オシャレな感じ
非現実的な感じ
特別な言い回し
孤独でいて不思議と魅力ある
主人公に自分を投影して若かりし私は
「こういうのを好きっていう人」
になりたかったのだろうな。
読んでは特別な人間になったような
気分に浸っていたんだと思います。
でも、今なら言える。
よくわかんない。
ま、そんな村上春樹氏の
作品の中でも
これは比較的読み易かったです。
高校時代の親友たちに
突然交友を断ち切られ
失意のドン底から這い上がり
過去に蓋をして生きてきた
多崎つくるが、恋人の助言から
過去を辿る旅をする、的な話。
世のイケてない独身者に
勇気を与える、なんてレビューも
あったようですが。
こんなもん読んだって
なんの勇気ももらえません。
多崎つくる、イケてなくないから。
世のイケてない人は
高校でイケてる人達のグループ
まず入れないし
そのママ達から人気出ないし
恵比寿だ青山だ、行けないし
海外で堂々と振舞えないし
バスローブでウィスキー
飲まないから。
一部、偏見あり。
そんなわけで多分
勇気はもらえません。
でも、イケてなくはないけれども
社交的じゃないのでまあ孤独。
そんな多崎つくるが
過去を辿りほどいて行く
という内容は面白かったです。
随所にしつこい程見られる
村上春樹ぶしは
昔ならキュンキュンした所ですが
今は
「出たね(ニヤリ)」
でスルーでした。
いわゆる世の
ハルキストだかハルキニストだかは
もっと深く読めるんでしょうが
私にはこれで精一杯。
ハタチの自分よ
村上春樹を理解する大人ではなく
理解できないことを
認められる大人になったよ。
でも酷評される程ではないと
思います。
煽りすぎただけでは…
★★★★☆