近頃、蜜ろうを使った化粧品でアレルギー性のかぶれや皮膚炎を引き起こす事故が起きています。その原因の一つに、養蜂業で使うダニ剤フルバリネート薬剤の残留があげられます。

ミツバチに寄生するダニが増えると、家族を増やすことができなくなる為、ダニ剤の決められた使用は必要不可欠となっています。このフルバリネートという薬剤は脂溶性のためハチミツには残留しづらいのですが、蜜ろうには残留しやすいのです。



ハチ蜜の森キャンドルでは、お菓子用・ハンドクリーム作り用の蜜ろうについては、実家(さくら養蜂園)では私が蜜ろう収穫を担当し、各地の養蜂家の皆さんにも、新鮮な部分の巣の採取をお願いしています。

さらに、山形県理化学分析センターにお願いして、薬剤残留検査をしています。おそらく、こんなことをして蜜ろうを販売している養蜂家は日本ではいないでしょう。そして、未検出の蜜ろうが見つかると「SSタイプ」として販売しております。

 


しかし、検査を繰り返すにつれ、全く残留していない蜜ろうの採取は大変困難なことがわかりました。2019年から自家養蜂場の蜜ろうを含め、採取にこだわった蜜ろうを今回で7回検査しましたが、残念ながら非検出だった蜜ろうは一度だけ。どれも極微量の残留が見つかりました。

そこで、私たちが普段食べている農産物に含まれている同じ薬剤について国が決めている農薬残留基準値に基づき(りんご0.5ppm、イチゴ・ナシ0.7ppm、柿1ppmなど)、それ以下の値の蜜ろうを、Sが一つ足りない「Sタイプ」として、検査結果を公表しながら販売するようにいたしております。

 

7回目の今回の結果は「0.05mg/kg」でした。

 

これは、これまでで二番目にいい値になります。ちなみに前回は0.08mgでした。検査限界値が0.04mgなので、本当に極々微量な残留となります。イチゴの残留値の10分の1です。とはいえ、残留はしておりますので、蜜ろうSタイプとして販売いたします。ご了解の上、ご使用いただけましたら幸いです。

なお、これまでに蜜ろう製化粧品などでアレルギー性の皮膚炎の経験のある方は、必ず極微量でテストされてから使用してください。
 

蜜ろうSタイプのご購入は