日中だいぶ暑い日が続きますね…
ほとんど病院内で作業しているので、たまにの外出で暑さにやられてしまいます…

はちクリ先生、はちクリナースが外出中は
スタッフ犬ラブは、こんな暑い日は病院でお留守番です!
哀愁漂う背中かな…モニターチェックしていましたが、ほとんどこの姿勢でした…
さて、今まで歯の構造など書いてきたのですが、では実際にこの歯に関するトラブルには何があるのかを書いてみます。
ワンちゃんネコちゃんのお口のトラブルで多いのが、歯周病と言われています。
他には歯が折れたり、削れたり、腫瘍が出来たりなどなどありますが、
歯周病とそれが悪化することによって引き起こされる病気が多いのです。
歯周病のほとんどは、歯肉だけに炎症を起こしている歯肉炎、もしくは、歯肉以外の歯周組織にまで炎症が及んでしまう歯周炎です。
これらの原因は、歯垢中の細菌です(T∀T;)

構造のところでお見せした図です。
この歯肉溝に歯垢が入り込むことで炎症を起こします(´・д・`)

ワンちゃんネコちゃんのお口の中の環境ですが、唾液のphはアルカリ性と言われます。
このアルカリ環境が歯周病の原因となる細菌には、とーっても住みやすい環境なのです!!(ぎょっ!!
これに対して、人はというと…
人の唾液のphは弱酸性なんです。
そして、この酸性環境が好きなのは、虫歯菌!!
人ではよく聞く虫歯ですが、ワンちゃんネコちゃんはどうかというと…
このようなお口環境の違いにより、虫歯にはなりにくいと言われています!
汚れが付きやすく、石灰化がおこりやすいので、歯周病になりやすい…これがワンちゃんネコちゃんのお口環境です。
では、次に歯垢について…
歯の表面に付着している「ネバネバ」のものが歯垢です。
歯垢の付着は、唾液成分が歯の表面を覆って作られる「ペリクル」という薄い膜に細菌が付着することから始まります。
この「ペリクル」は歯みがきの後、もしくは歯垢歯石除去した後、約20分程度で作られます!(早っ!!
歯垢が付着してから約6~8時間後には、歯肉に炎症を引き起こすことが言われています。
そして24時間以内には成熟した歯垢に変化します。
この成熟した歯垢から歯石へと変化するのですが、人の場合約28日、つまり1ヶ月くらいかかるのですが
ワンちゃんの場合、な、な、なんと!!!約3日!!!(早っ!!Σ(-∀-ノ)ノ
ネコちゃんも同じくらいの早さと考えられます。
私たちのように、毎食後歯みがきをしていても汚れは取りきれないことが多いですが、
ワンちゃんネコちゃんはその何倍もの早さで歯垢が変化する訳なので、私たちよりもケアしてあげなければ
あっという間に歯石だらけの口の中になってしまう可能性があります!!
恐ろしいですよね…(xдx;)
「歯肉が赤いな…」
と、歯肉炎や軽度の歯周炎を放っておくと、もちろんどんどんひどくなってくる訳です。
口臭が強くなったり、痛みを感じるようになり口元を触らせてくれなかったり。
歯周組織の炎症が進むと、歯を支えることも出来なくなり、抜け落ちることも。

また構造のところでお見せした図です。
根尖部にまで細菌が侵入してしまうと、骨が溶けていき、膿瘍を形成して、そこから膿や血液を排出させることがあります!
特に上顎臼歯でこのような状態になると、口の中に膿を排出する場合にはわかりますが、
目の下、眼窩部分が腫れてくることがあります。
この眼窩部分の膿瘍は皮膚の自壊が起こると、皮膚を破って膿が排出されてきます!
歯周病のひどい子たちで
「何となく目の下腫れているなー」
「目の下にカサブタ出来ているなー」
など、ある場合は、もしかするとこの病気かもしれません…
これら歯周病、口の中だけの病気に留まらないのが怖いところです!
人では、こういった歯周病の影響で出産に影響を及ぼしたり
心臓病や敗血症など、全身性の病気と関連があると言われています。
それはペットたちも同じで、口の中の細菌が
心臓・腎臓・肝臓の病気を引き起こす原因になる可能性があると言われています。
歯垢、歯石については、予防・治療と出来るので、幼い頃からのケア、
大人になってからは、まずは今ある歯石を取ることからはじめていけるといいと思います(。-∀-。)
それでは、次回は歯石を取る方法・自宅でのケアなどについて書いていきます!!
毎回長いですが、ここまで読んで頂き、ありがとうございます!!
はちクリホームページはこちらから
⇩

はちクリfacebookサイトはこちらから
⇩
