競馬のGIを「別角度」から振り返ってみよう!
今回は春のグランプリ宝塚記念!
ラジオNIKKEIの実況は大関隼アナ。
久々の京都での宝塚記念。
雨のグランプリを制するのは?!
中~長距離戦の道中の前半通過タイムはどんな距離であれ
1000mで統一されているのですが、
宝塚記念は外回りコース使用の2200mなので、
白地に赤文字の内回り用ハロン棒ではなく、
1200mと1000mのハロン棒の中間ほどにある
赤色のポールが1000m地点。
それをあろうことか大関アナは内回り用ハロン棒で
前半1000mタイムをとってしまいそうになったのです。
道中言いよどんだ原因は通過タイムの場所見間違いにありました。
道中の馬名間違いは何度か聞いたことがありますが、
通過タイムの場所間違いは初めて聞きました。
真面目に準備している大関アナだからこそ
陥ってしまった“エアポケット”だったのかも。
直線の切り取りも“もう少し”でしたね。
大外ブローザーホーンの左ななめ後ろから
ソールオリエンスがあがってきていたのに、
その動きを拾いきることができず。
放送席の角度と映像の角度では違いがあるものの、
菅原明良騎手のシルエットとソールオリエンスの馬格が
ちょうど“重なって見えた”可能性はありそうです。
ゴールインのタイミングもブローザーホーンを
2度連呼したせいでズレてしまい…。
(「ブローザーホーン、菅原明良先頭ゴールイン!」
これだったらめちゃくちゃカッコイイ実況になったはず)
どんなに事前に準備していても
対処できない部分は必ずあります。
それこそが「スポーツ実況」の難しさ。
トリッキーな事態をいかにしてカバーしていくのか。
その部分は良い意味での“割り切り”が
大切になってくるのではないでしょうか。
起こってしまったものは取り戻すことのできない事実。
ケアレスミスに対して混乱して文字通り“真っ白”になる前に
“割り切った”アクションができるようになれば…。
ふと思い浮かんだレースが2つあります。
ひとつは2012年の阪神大賞典。
オルフェーヴルの逸走が大きな話題になったこのレース。
実況の舩山陽司アナは前の争いは簡素にして、
オルフェーヴルの逸走後にフォーカス。
ふつうのアナウンサーなら前の状況を詳しく伝えがちですが、
オルフェーヴルが“オルフェーヴルたるゆえん”を
しっかり伝えきっていました。
そしてもうひとつは2002年のガーネットS。
藤田直樹アナは前の争いを完全に割り切って
ブロードアピールの追い込みに焦点をあてました。
「どの馬がいちばん脚があるか」
そのほかの争いは脇に追いやって、
ブロードアピールの動きだけを注視。
直線の切り取り方の“教科書”のみならず、
トリッキーな事態に腹をくくって“割り切った”ことで
最高の結果をもたらした好例にもなりました。
ふと思い浮かんだレースはどちらも
競走馬が起因する動きなので、
今回の大関アナの通過タイム場所間違いとは
“性質が違うもの”ではありますが、
人為的なものであっても落ち着いて対応できるのか。
それだけは事前に準備できないだけに、
「学び」と「経験」がすべてなのでしょうね。
これで上半期のGIレースは無事終了。
今年は上半期GIすべてで違う騎手が勝利。
同一騎手のGI複数回制覇が「ない」という
珍しいGIシリーズになりました。
ラジニケアナウンサーがどのような実況をしてきたのか。
下半期のGIでも引き続きこのブログをお送りしてまいります。
(夏の変わり身があることを期待して…)
今回は春のグランプリ宝塚記念!
ラジオNIKKEIの実況は大関隼アナ。
久々の京都での宝塚記念。
雨のグランプリを制するのは?!
中~長距離戦の道中の前半通過タイムはどんな距離であれ
1000mで統一されているのですが、
宝塚記念は外回りコース使用の2200mなので、
白地に赤文字の内回り用ハロン棒ではなく、
1200mと1000mのハロン棒の中間ほどにある
赤色のポールが1000m地点。
それをあろうことか大関アナは内回り用ハロン棒で
前半1000mタイムをとってしまいそうになったのです。
道中言いよどんだ原因は通過タイムの場所見間違いにありました。
道中の馬名間違いは何度か聞いたことがありますが、
通過タイムの場所間違いは初めて聞きました。
真面目に準備している大関アナだからこそ
陥ってしまった“エアポケット”だったのかも。
直線の切り取りも“もう少し”でしたね。
大外ブローザーホーンの左ななめ後ろから
ソールオリエンスがあがってきていたのに、
その動きを拾いきることができず。
放送席の角度と映像の角度では違いがあるものの、
菅原明良騎手のシルエットとソールオリエンスの馬格が
ちょうど“重なって見えた”可能性はありそうです。
ゴールインのタイミングもブローザーホーンを
2度連呼したせいでズレてしまい…。
(「ブローザーホーン、菅原明良先頭ゴールイン!」
これだったらめちゃくちゃカッコイイ実況になったはず)
どんなに事前に準備していても
対処できない部分は必ずあります。
それこそが「スポーツ実況」の難しさ。
トリッキーな事態をいかにしてカバーしていくのか。
その部分は良い意味での“割り切り”が
大切になってくるのではないでしょうか。
起こってしまったものは取り戻すことのできない事実。
ケアレスミスに対して混乱して文字通り“真っ白”になる前に
“割り切った”アクションができるようになれば…。
ふと思い浮かんだレースが2つあります。
ひとつは2012年の阪神大賞典。
オルフェーヴルの逸走が大きな話題になったこのレース。
実況の舩山陽司アナは前の争いは簡素にして、
オルフェーヴルの逸走後にフォーカス。
ふつうのアナウンサーなら前の状況を詳しく伝えがちですが、
オルフェーヴルが“オルフェーヴルたるゆえん”を
しっかり伝えきっていました。
そしてもうひとつは2002年のガーネットS。
藤田直樹アナは前の争いを完全に割り切って
ブロードアピールの追い込みに焦点をあてました。
「どの馬がいちばん脚があるか」
そのほかの争いは脇に追いやって、
ブロードアピールの動きだけを注視。
直線の切り取り方の“教科書”のみならず、
トリッキーな事態に腹をくくって“割り切った”ことで
最高の結果をもたらした好例にもなりました。
ふと思い浮かんだレースはどちらも
競走馬が起因する動きなので、
今回の大関アナの通過タイム場所間違いとは
“性質が違うもの”ではありますが、
人為的なものであっても落ち着いて対応できるのか。
それだけは事前に準備できないだけに、
「学び」と「経験」がすべてなのでしょうね。
これで上半期のGIレースは無事終了。
今年は上半期GIすべてで違う騎手が勝利。
同一騎手のGI複数回制覇が「ない」という
珍しいGIシリーズになりました。
ラジニケアナウンサーがどのような実況をしてきたのか。
下半期のGIでも引き続きこのブログをお送りしてまいります。
(夏の変わり身があることを期待して…)
上半期終了。ブローザホーンの関係者の皆様、菅原明良騎手、おめでとうございます🎉
— ラジオNIKKEIアナウンサーズ (@keiba_ana_west) June 23, 2024
これが現実。今の立ち位置。改めて色々なモノが見えた上半期最終日の実況でした。とても晴れやかな気分。宝塚記念、お聴きいただきありがとうございました。 pic.twitter.com/6mFvo4aUDH