【タイトル】探偵 神宮寺三郎 Early Collection

【プラットフォーム】PS ゲームアーカイブス(PS3 PSP PSVITA)

【対象年齢】CERO B: 12才以上対象

【ジャンル】コマンド選択式アドベンチャー

【プレイ人数】1人 

【発売日】1999年8月5日

【開発/発売】データイースト(普及版メディアリング) ・アークシステムワークス

【収録内容】

「新宿中央公園殺人事件」

「横浜港連続殺人事件」

「危険な二人」

「時の過ぎゆくままに」

 

【その他】

2007年12月26日(ワークジャム)ゲームアーカイブスで発売。

2014年1月15日初代PSアーカイブスで発売。

 

【あらすじ・導入部など】

 神宮寺三郎は、助手の御苑洋子とともに新宿歌舞伎町で探偵事務所を営んでいる。依頼があれば殺人の調査でも人探しでも、犬を預かることも…。

 

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 ファミコン時代の探偵神宮寺シリーズ4作品をまとめてプレイ出来るプレイステーション用ソフトです。私はゲームアーカイブスで購入してプレイしています。プラットフォームがPSだったということもあり、PS用に作られたオマケ要素があります。

 

 雰囲気はハードボイルド臭半端ないです。こういう雰囲気が好きな人にはかなり印象いいのではないかと思います。

 シナリオは4つです。どれから始めてもよさそうだけど、発売順にやっていくことにしました。※ゲーム内ではカタカナ表記の名前を、ゲーム内の人物ファイルから漢字表記にしています。

 

ゲームアーカイブス→ 「探偵 神宮寺三郎 EarLy Collection 」

 

 ファミコン時代の作品をPSに移植したものなので、グラフィックはファミコン時代そのままです。だから画面は今見るととてもシンプルです。ただ、PS用のOPにハードボイルドアイテムが満載のデモムービー等が追加されています。

 

 

 

 

「新宿中央公園殺人事件」

 

 新宿中央公園で殺人事件が発生します。被害者はバー・イーストに勤めるホステスの高田桃子。神宮寺は熊野警部から依頼を受けて調査を開始します。調べるうちに事件に関わったと思われる人物が複数人浮かび上がりますが…。

 

 コマンド選択式なので、あたりを見回したり対象の相手にききこみしたり、証拠品見つけたり、写真撮ったりという行動を選んで調査を進めていく形になります。唯一公園内を歩き回ることが出来ますので、そこを探索したりして事件のヒントを入手します。

 

 ゲーム開始してすぐいきなりポッと公園内に佇んでしまうところファミコン時代らしくてわらてしまう…。でも音楽がとっても良いです。ファミコン時代のシンプルな音ですけど、頭に残る感じがします。

 

 

 私のプレイスタイルは特に計画性もなく、出て来るコマンド総当たりで選んでいます。でもそのせいでいきなりゲームオーバーしたりしてます。皆!! 熊野警部を疑ってはいけない!! つーか疑ってないし、ちょっとアリバイ訊いただけじゃん…。

 

 それからちょいちょいゲームオーバーを繰り返しながら進めていきます(何してんの?)。私の何がいけない…。

 折角見つけたアイテムがなんの意味もなかったり、時間経過が必要だったりという罠が随所に…(罠って…)というか、昔のゲーム難しくないですか???

 

 あんまりにもアカンので、ついに攻略サイトのお世話になるという…。助かりました、有難うございます…ほんとすみません…。

 何が驚いたって、ずっと派出所だったと思い込んでいた白い建物みたいなオブジェクトは別に派出所でもなんでもなく、公園の派出所は公園の北西にある白い道を「まわりをみる」コマンドで1パネルずつ調べてやっと見つけられるという感じだったことですかねぇぇぇ…。そうきたか。

 

 攻略方法を見ながら進めたんですけど、話が面白い。イベント発生するごとについつい声出てしまいました。調べていくうちに色々な事実が出て来るのがたまらん。最初勝手に犯人だと思ってしつこく調べようとしてた人がやっぱり関係してたんだけど、推理とか理詰めしていくことなく、勘でごり押ししようとしたのがイカンかったんだろうなと反省しました…。

 真犯人の犯行動機がね、やっぱ●●目当てというのがね、(被害者や周辺のことを考えると)なんだかやるせない。

 

 探偵がときどき場所を考えずタバコ吸って推理をまとめたり、脅してみたり、勝手に写真撮ったり…(笑) 今だったら問題だらけの調査法かもしれないけど、ハードボイルドですねぇ。ハードボイルドってなんだと訊かれたら上手く答えられないけど、ハードボイルドなんですよ。

 

 なんでかヤクザさんにも顔がきく神宮寺探偵が一番謎…。

 

 

 

「横浜港連続殺人事件」

 

 次は横浜港で起きた事件の調査です。スタート画面を暫く放置すると流れるデモムービー、ドット時代のものですが、すごくかっこよいです。それと作中でも横浜の名所が再現されています。ハードボイルドと横浜…相性良いですよ、これは(思い込み)。

 

 

 今回は熊野警部の知人のかがやま署刑事課長の伊勢崎から仕事を紹介されます。日之出という貨物船さくらまるの二等航海士の青年の婚約者・バラカ共和国領事館勤務のエバという女性が数日前から行方不明だというので探して欲しいとの依頼です。行方不明になる前日、日之出とエバは普通に横浜内で食事したりしていただけのようですが…。事件は行方不明事件だけに限らず、殺人・密輸なども絡み複雑になっていきます。

 

 前回と違って、今回はコマンドを選択していくだけになっています(RPGやアクションのようにフィールド画面はなし)。それと、多分選択によって即ゲームオーバーということもなさそう…? です。今回は前作よりも動的なシーンが多い気がします。アクションシーンもありました。ファミコン画面でのスピード感の表現が漫画のコマみたいな描き方を採用していて、劇画タッチで話や世界観に合っていると思います。

 

 話を進めるうちに、連続殺人・密輸組織等が絡んできて、謎解き・ミステリというよりはサスペンス調という感じですね。今回は神宮寺の命も狙われたりするし、常に緊張感があります。

 洋子のスキル(通訳)が必要だったり、危険な目にも合わせてしまいまして、結構今回は洋子の出番があります。

 そして途中で出てきた人物リョウですけど、これからも何か出てくるんでしょうか…? わりとあっさりと退場させていますけど、ファミコンだし、こういうものかもしれないですね。 

 

 

 

「危険な二人」

 

 第3作目です。ゲームはじめていきなりこれなもんだから何をやらかしたんだと焦りました。まぁ、これは全部●●●●だったんですけど、大人なら酒の失敗はつきものですからね。仕方ないですよね。

(酔っぱらって犯罪やらかしたみたいな言い方)

 

 

あらすじ・・・神宮寺の助手の洋子の学生時代の友人、岡崎京子の夫が出場するというバイクレースを観戦に訪れた神宮寺と洋子。しかしレース中に京子の夫の岡崎慎二は事故で病院に運ばれる。現れるはずの京子が現れないまま、病院へと駆けつける神宮寺。しかし事故を起こした男は岡崎慎二ではなく別人だった…。レースに出ていたはずの岡崎は一体どこへ?

 

 今回もコマンド選択のみで話を進めます。選択ミスによってのゲームオーバーはありません。しかしやはりすごく難しかったです。神宮寺だけではなく、洋子を操作する場面もあります。というか、今回は洋子の昔の知人達が多く絡んでくるということで、洋子の行動も鍵になっていると思います。登場人物が多いので覚えるのが大変でしたが、今回も殺人事件だけではなく、レースの裏の話や大きな犯罪が絡んでいるために緊張感があります。今回は石橋という刑事さんが探偵に対してあまり協力的ではなく、警察関係からは情報があまり得られません。しかしだからこそ神宮寺にとって幸いだった部分もあり…。

 バイクレースで始まり、山場でバイクを使うところが出てきて興奮しますね! こういう演出も良いなと思いました。

 事件の全貌が明らかになっていくにつれ、やはりなんともやるせない気持ちにはなりましたが…。

 

 ところで、ゲーム序盤でホテルに行って石橋刑事と出会い、洋子とともに京子を見つけてから病院に行くと、何故か神宮寺がそのイベントに関わっていないかのように振舞われて????となったんですが、アレはなんだったんだろ…。バグという程でもないし、言葉の取り方ってだけかもしれない。言葉って難しいし、曖昧なものでもありますねぇ…。

 

 

 

「時の過ぎゆくままに」

 

 第四作目になります。こちらも変わらずコマンド選択方式になっています。今回は過去の事件を回想する形で神宮寺パート・洋子パートに分かれて2つの事件を追います。

 

あらすじ・・・新宿中央公園を散歩しながら一匹の犬を見つけた神宮寺。そこで1年前の事件に思いを馳せる。熊野警部が警察犬ズタを連れて探偵事務所に現れたことから始まり、豪造が持ち込んだ絵画盗難事件と、洋子が連れてきた一人の少年の事件について回想する…。

 

 

 

 過去の事件について、熊野警部に説明するという形でストーリー(事件)を追って行きます。偶然探偵事務所に飛び込んできた二つの依頼を神宮寺と洋子が手分けして追うという形で展開していきます。分かりやすいよう、過去と現在では画面の色味を変えているので、混乱することはありません。この配色割と好きかも…。

 今回は殺人はおきませんが、こういうパターンの依頼もまた緊張感がありますね。緊張感があるのはやはりコマンド選択式だからでしょうか…。今回はかなり行動の選択が多くて大変でした。いつものコマンド選択以外にも、相手の質問に応えなければならないことが多い気がしました。

 

 まさか最初に事務所の前で会ったあの女性が…という伏線とか、また○円玉かよwwwという過去作やってたら笑える話とか、細々したところが楽しかったです。人物の造形とか人間関係とか設定作りが上手いなぁと…。 クライマックスに近付くにつれて、あー、なるほどとなるのは伏線のはり方が上手いからなんですよね。

 

 今回で新しい仲間も増えたようだし、続編やるの楽しみです。

 

 

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 このソフトは過去にファミコンで出たシリーズをまとめてPSで出したもの、ということで、オマケの要素が色々と追加されています。ギャラリーやキャラクターファイルもそうですが、捜査のヒントがあるので、プレイしやすくなっていますし、ストーリーのまとめを見ることも出来ます。

 パズルもあるんですけど、時間制限あるから私には難しい…。

 

 それにしても、パッケージだけ見ていると怖い顔の探偵なので一体どんな調査するんだろうと思ってたんですが、確かに酒・煙草・脅しコマンドとか怖そうな演出はあるけれど、なんとなく人格的には控えめな感じなんだなーというのが神宮寺三郎探偵のイメージです。主人公=プレイヤーだからとんでもない行動させるというのがないだけなのかもしれませんが。

 

 今回やった4作品はファミコン時代の作品であり、画像やシステムや音楽のシンプルさは今のゲームをやり慣れていると物足りなく感じる人もいるかもしれません。でも結構ハマるとクセになるんですよ、こういうシンプルさ…。

 

 

(2022年画像差し替え/2023年記事修正)