※2023年加筆修正

 

【タイトル】ロゼと黄昏の古城

【プラットフォーム】PSVITA PS4 PC(Win)

【対象年齢】CERO: C (15歳以上対象)

【ジャンル】古城探索アクション

【発売日・配信日】2016年4月26日/(steam2017年4月12日)

【開発/発売】日本一ソフトウェア

【収録内容】

【その他】メモリーカード必須

 

公式サイト→ 「ロゼと黄昏の古城」

steam版 → 「A Rose in the Twilight」

 

 

 

 

 色と時間を失った古城の地下牢で目覚めた少女ロゼ。ロゼの背中には茨が生えていた。その茨は血を吸う茨で、人々に忌み嫌われていた「茨の力」というらしい。茨の力に冒される者は死ぬことが出来なくなる。

 

 古城の中では血の色を宿したモノ以外は時が止まってしまう。ロゼは茨を使い色を移したり吸い取ったりしながら、自らの血を処刑台に捧げながら、パートナーの巨人と共に古城から脱出する。

 

 

 このゲームは、古城内部の各ステージ(エリア?)のギミックを利用して、次のステージへと進んでいく形のサイドビュー視点の2Dアクションパズルゲームです。

 

 始めは血(色)を吸い取ることで時間を操る「ロゼ」を操作するだけですが、途中からこの城の中で眠っていた「巨人」と二人で協力しながら進めていくことになります。同会社の出している「嘘つき姫と盲目王子」と近い印象です。

 二人のキャラを操作しステージの仕掛けを解く形になります。「嘘つき姫」と違うところは、キャラの操作をプレイヤーが任意で変えられることです。見た目も性質も全く違う者がコンビネーションを発揮して先へ進んでいきます。

 

 

 まずは地下牢でチュートリアルです。歩く、ジャンプ、カメラの移動などです。でもこのゲーム…気のせいかな、足元が見えにくくて、しかもカメラの移動も出来なくて私は最初の方でかなりリトライしてます。高いところから落ちちゃってね…。私も鈍いもんで(苦笑)。チュートリアルでこんなに死んでるの私くらいではないか…。一応カメラの視点変更のチュートリアルはあるんですが、反応しないんですよね。これは私のプレイ環境のせいかもしれないのでよく分からないです。

 

 仕掛けによってはカメラが自動でズームインしたりズームアウトしたりしますが、自分達の周りくらいしか部屋の様子が確認出来ないようになっています。仕掛け等が動き出す場合などの動きがあったりするとカメラが自動でズームアウトして全体が見えたりしますが、それ以外は基本出来ないようです。

 

 

 

 それと最初の方でも書きましたが、この城はほぼ色がないですが、赤い色がついたオブジェクトなどが存在します。色がある物は時が動いている物、生きているものです。バラのアイコンが出るとロゼは色を吸い取ったり、逆に色を移すと時が動いているものにすることが出来ます。そして「血の記憶」と言って、遺体などの側に流れる血などの色を吸い取ると、その血の持ち主の記憶を見ることが出来ます。この記憶と、各所で発見する「いばらの研究日誌」等の手記を読み解いてこの古城で何があったかなどを読み解いていきます。

 

 血の記憶はまるで舞台…お芝居を見ているようにセリフのない影絵のみで表現されます。セリフもナレーションもないので、映像のみですので、簡単に分かりやすく表現されているとは思いますが…。これも人それぞれ受け取り方が違うかもしれません。なので今回はストーリーについてはあまり深く突っ込んで話すのはやめておきます。私は90%くらい勘違いしてそうなので。

 

 

 いっぱい死ぬと手に入るトロフィーとか、なんなんでしょうね…!?(傷) いや、このゲームは寧ろ死んでも良いみたいな感じではありますが(言い方)。珍しいと言っていいのかわからないんですけど、このゲームではロゼが血(命)をささげることで、城の中で行ける場所が増えて行きます。そしてゲームオーバーしても、チェックポイント(花の蕾)からやり直せるのは他でもあると思いますが、SELECTボタンの長押しをすると、ロゼをわざと死なせることが出来ます。ロゼは死にやすいか弱さであるにも関わらず、茨の力で「死なない」という特性もあるという、なんとも皮肉な感じの設定になっています。

 

 それでチェックポイントからまたやり直すんですが、一度入手したストーリーを知るためのアイテムはリトライ時も失うことはないので、一度入ったら戻りにくくなる場所などのアイテムを取りたい時にこのシステムを利用したりします。

 

 

 色(血が通っている)があるものは時間が流れ、色がないものは時間が止まるというのをおおいに利用できる場面が多いです。邪魔なものを動かしたり、空中で物を固定することが出来るというのも面白いと思います。これを利用して足場にしたりします。システムとストーリーが融合しているので、この辺の攻略ヒントみたいなことは何者かが記した手記「いばらの研究日誌」などで知る事が出来ます。

 

 

 

 パートナーというか、もう一人の操作キャラの巨人ですが、巨人はロゼが色を移すと稼働を始めるロボのようなものです。頑丈で力持ちですから、ロゼとは真反対のキャラ性能です。ロゼだと触れるだけで死んでしまう茨の中も平気なので、危険な場所の仕掛けなどを動かす際は大活躍です。

 

 基本的にステージ、エリア移動は巨人とロゼがセットじゃないと出来ないので、巨人にロゼを抱えさせて移動することになります。可愛いです。しかしロゼをぶん投げることも可能ですからちょっと…荒い…。

 

 場所によってはロゼを抱えているとダメージが避けられることもあります。全部ではないですが。

 

 

 この巨人にもロゼと同じように秘密…があるようです。何故巨人からは色が吸い取れないのか、茨に触れても平気なのか…。人間では無くて機械(?)だからと言ってしまえばそれまでですが、色々と深い理由がありそうです。

 

 

 何度もリトライを繰り返し、最後の方はほぼ攻略サイトのお世話になりながら一応通常のエンド・バッドエンド・真エンドを見ました。攻略サイト本当に助かります、有難うございます…。でも、攻略法知っても難しいことに変わり無いです。大変でした(苦笑)。

 

 このゲームは基本的には仕掛けを利用して次のステージに行くということを繰り返しますが、通常エンドと真?エンドはボス戦があります。基本的に茨を使ってロゼの命を狙ってくるボスに、巨人とロゼの操作を切り替えながら戦い?ます。攻撃のパターンを覚えればスムーズにいきますが、記憶力死んでるし、指の関節も痛いしかたくなってる私には大変でした(笑)。

 

 そして通常エンド(時計塔のボスを倒す)を見ると、深層ノ廊へ行けるようになります。ここを進んで封印を解き、本当のこの城の主というべき敵を倒すと真エンドとなります。

 

 

 

 

※ラストのネタバレ感想と考察擬き↓

 

 

 …全体の感想としては、陰鬱で陰惨な世界観が好きな人はたまらないと思います。極力抑えられた色彩も目に優しい。優しい残酷さが表れている…。ホラーカテゴリにしていいのか分からないけれど、基本ロゼの処刑(血を捧げる)のところとか、真エンドのラスボスの対処の仕方とか見てると描写としては簡素で具体的に表現しないようにはしているけど、スプラッタ・ゴア・グロあたりなんですよね、これ…。カワイイキャラクターではあるけど、その辺容赦ないです。

 

 ロゼとそっくりな「ブラン」ですが、やはり姉妹で双子なのかなーという感じがします。よく創作の世界で見る、双子の片割れが暴走し、もう一人がそれを止めるという、そういう雰囲気はありますが、具体的にそう語られているわけではないですから、もっと違う意味があるのかもしれない。

 ロゼ(赤)とブラン(白)というのも、時が動いているロゼは修道院に預けられ、ブランは茨の病気(?)のせいで城に閉じ込められるというのを暗に表しているのかな…と。ロゼも茨の力はあるわけですが。ロゼが記憶を失ってしまっただけで、実は茨の力が現れたから修道院から城に移されたのかもしれないですね…。

 バッドエンドの方が、いつの間にか二人が入れ替わってしまっているような描写ですから、大体こんな風にとっていいんじゃないかなと思います。

 

 真エンドの方がまたわけわかんないんですけど(笑)、城の歴史なんでしょうか。ロゼやブランとヴィオラ(手記の主・茨の研究をしており、自身も茨の病に冒されていいる)には繋がりがありそうに見えて繋がっていないような気もします。ヴィオラは永い眠りにつくと言っているので、ヴィオラの時代から大分経ってロゼの時代になっている可能性は高いと思います。

 

 時々花を意識した名前がつけられているのも何か意味があるのかもしれません。陰鬱とした味気ない古城の中に、ふと生命を感じるのは「花」がポイントになっているかもしれません。

 

 また何か思い付いたり気が付いたことがあれば追記していこうと思います。

 

 

 個人的には難しいゲームでしたw 頭使うゲームはホント難しい。その代り仕掛けを突破出来た時はめちゃ嬉しいですけど。

 ビジュアルに音楽もよく合っていると思いますし、好きな感じです。やりこみ要素がタイムアタックってどうなんですかという気はしますがwww こういうゲームだったらそういうオマケの方が嬉しい人は多いのかな、ゲームが好きな人にとっては…。

 

 私はあんまりスコアとかタイムとか数字が苦手というのもあって気にしないところがあるんで…