「REINCARNATED」 2013
遠くに過ぎにし夏休みの活動ふりかえり。
読書感想文の後は、その2、
見た映画ぁ~~(ドラえもん風に読んで頂けると嬉しいです)
ということで、この夏ごく短い期間、渋谷でヒップホップに関係する
ドキュメント映画が上映されていました。今日紹介する「ロード・トゥ・ライオン」と「アート・オブ・ラップ」。
どちらも見たかったけれど、「ロード・トゥ・ライオン」の方を見ました。
そのちょっと前に借りたスヌープ・ドッグのアルバム「ブルー・カーペット・トリートメント」が
ひっかかっていたから。何曲も頭に残る音楽があった。でもヒップホップは正直まだよく分からない。
しかし音楽の歴史の変遷、そして現代のポップミュージックを考えたら、、見過ごすわけにいかない。
そんなこんなで、あんまり得意でない渋谷の人波に繰り出しました。
で、どうだったかというと、、
やはり面白かった。一人のアーティストが何故アーティストになったのか。
そして、今までやってきたスタイル(ヒップホップ)を捨てて、レゲエという音楽
に救いと活路を求めていったのか。
彼の今、現在進行形の生き方を横でカメラで追っているわけで。
そういう臨場感がびしびしと。
そしてヒップホップという音楽、そしてレゲエという音楽は
もはや音楽のジャンルではなく、その人の生き方そのものなのだと、分かってくる。
どこで生きるか、だれと付き合うか、どんなものを嗜好するか(レゲエの場合、葉っぱ
はとても大きな要素です)そんなことがあからさまに描かれる。
”ラスタファイ”と叫ぶ人々の信じているもの、大事と考えているもの、
音楽と陶酔、そしてその経験から世界をとらえて行く人々たちの生活。
ジャマイカという国のディ-プな世界を垣間見れます(これって大丈夫って位)
レゲエという文化や音楽に理解と関心があまりなく、日本で過ごしている人が見たら
きっと違和感で一杯になるとも思います。
まじめに働くことが美徳の国には、何だか刺激が強すぎるぜ…
ちょっと前にあるフランス文学の翻訳家の方もこう言っていました。
「日本人には働かないことが美徳だという感じはちょっと理解しにくい」
典型的な日本人の私にはその違和感はずっしり根底としてあるのですが、、
この葉っぱでもくもくの音楽世界でたゆたってニヤニヤしている人々の姿は
一回きりのこの世での自らの身の振り方を立ち止まらせ、考えさせるに十分です。
スヌープ・ドッグさんに私が感じたことを最後に。
音楽的センスピカピカ。繊細な感性。さまざまな欲を素直に追求し、そしてそれを得た人。
でもとても弱いところがあると感じる。
何人も友を失い自分も命が、生活が脅かされていく。
だからこそ彼の音楽はスラムで生きる人、ゲットーに生きる人にリアルに響くのかもしれない。
また機会があったら彼の音楽を聴こう。