最初の兆候が現れたのはシマ(愛猫・仮名)が14歳になる2ヶ月ほど前でした。



舌を出しっぱなしにする頻度が急増しました。

肌感覚ですが、それまでは年数回のレア現象だったのが2,3週間おきには見られるようになりました。

口臭も若干気になってきました。


ネットでは舌の出しっぱなしや口臭自体は一般的な猫の老化現象のひとつと動物病院をはじめ多くの記事に書いてありました。

また、シマは生後半年頃の軽度の膀胱炎を除いて病気を一切してこなかったのと、病院がとにかく嫌いで年一のワクチン接種でもストレスで嘔吐する程だったためすぐに病院に連れて行こうとは思いませんでした。


しかし、兆候が見られてから2ヶ月がすぎた頃から少しずつ右頬が膨らんできたように感じました。

初めは家族間でも評価が分かれるくらいほんのりでしたが、ひと月ほどで全員が「腫れてるかも…」と思うようになりました。その間も口臭が強くなる、寝ている時のよだれが増える等の現象がありました。

そしてある日、いつもなら一目散に食べ始めるのにご飯皿を置いても目の前でじっと座ったままになりました。しばらくすると食べ始めるものの、日を追うごとに待機時間が明らかに長くなりその週末に近くの動物病院に行きました。



先生は見た瞬間芳しくないことがわかったようですぐに「悪性腫瘍かもしれない」と言われ、「あと1年くらいかも」と言われました。ついこの前までなんの問題もなく元気だったので、とても信じられない気持ちでした。

また、猫の腫瘍は良悪の判断が難しいこと、調べるのにも手術が必要なこと、14歳の高齢ではリスクが高いこと(特に口内手術だったため)について説明を受け、食欲以外の異変がないことからまずは服薬による症状改善を期待することにしました。


幸い薬が効きシマの食欲もすぐに戻りました。しかし、1週間ほどで効果が薄れる(食べなくなる)→薬を増やす→効果が薄れる、というのを繰り返しました。

シマ本人も突然の不調でショックを受けているのか日に日に元気がなくなるのを感じました。私たち家族にも「このまま悪くなる一方なのか…?」という焦りが出てきていました。



服薬から1ヶ月経った頃、先生から「ここまで治らないなら悪性腫瘍の可能性が高い。リスクはあるが大きなところに移って手術する選択肢もあるかもしれない。セカンドオピニオンをもらうなどして検討することをお勧めする。」とアドバイスされました。