吾輩は猫である。
名前はシロ。
先ほど主人が札幌近郊にある石狩湾新港というところで写真を撮ってきた。
なんでもロシアなどから輸入したLNG(液化天然ガス)を貯蔵する施設だという。
石狩湾新港には、この天然ガスを利用した火力発電所もある。
シロが生まれる前の話であるが、昔、苫小牧東港にある1か所の火力発電所で、北海道で使う電力の大部分を賄っていた時に、大地震(胆振東部地震)で発電所が壊れ、電気がなくなったらしい。
世にいうBLACK OUTという、すごい経験をしたと主人は言う。
このような危機は想定されていたため、胆振東部地震には間に合わなかったが、石狩湾新港にある火力発電所は、前から計画されていたようである。
昨日、世界の多くの国が、戦争を起こしたロシアをSWIFTという金融取引方法から排除した。
金融制裁というやつである。
結果、日本もロシアとの金銭のやり取りが難しくなったと言っている。
こうなると、ロシアからの天然ガスがこの施設に入らなくなるかもしれない。
主人は言う。
「ロシアさん、戦争を止めてくれないかな。
この施設が、日露の友好の証として、有効に使われる日が戻ればよいな。」
2019年、日本のLNGの輸入実績は
オーストラリア2,997万t、マレーシア994万t、カタール859万t、ロシア631万t、その他2,169万t、合わせて7,650万tである。
ロシアは、東日本大震災で日本がエネルギー不足に陥った時に、プーチンの判断でLNGを多く供給してくれるようになり、日本を助けてくれたと聞いている。
かといって、どんな理由があろうとも戦争はダメである。
主人は、ロシアのSWIFTからの排除を、民主主義のために必要と思いながらも、物流が混乱し、物価が上がることを危惧するとともに、なぜロシア(プーチン)が、こんなことをしたのか不思議でならない。
シロは猫である。
物価が上がって、母様が困るのは嫌である。
これ以外にも戦争の影響で、ウクライナ産やロシア産の小麦が入手できなくなるかもしれない。
コロナの関係で、近くの美味しいパン屋が明日から2割も値上げすると母様は嘆いている。
この戦争で、さらに値上がりしそうだ。
ただ、母様もウクライナを支援するためには、仕方ないともいう。
シロは、母様に寄り添うことしかできない。
それで精一杯である。
byシロ