吾輩は猫である。
名前はシロ。
主人が言う。
「ウクライナとロシア、どちらが悪いかは分からないが、戦争はダメだ。
これがまかり通れば、力が全てになる。
詭弁を弄する輩が増え、ダラダラと議論することを正義とすることにも問題はあるが、戦争はダメである。
戦争するくらいなら、関りを持たず、抑止力を持って断交すべきである。
少なくとも、日本に北方領土は帰って来ないことがはっきりした。
一方的な攻撃を見る限り、ロシアとは国交を断絶するべきだが、ロシア産の天然ガスに依存する北海道は困ることになる。
ただ、殺戮や略奪による恐怖が多くの人の受忍を超えたなら、例え業火に焼き殺されようとも、人は国としての主権と領土、そして大事な人を守るために戦うべきである。
そして、戦う心構えと準備は絶えずしておくべきである。」
と勝手なことを言っている。
シロは猫である。
主人が何でそんなに国とか、権利(主権)とか、所有(領土)に拘るのか分からない。
長生きし、文化や文明を持つ人間独自の考えかもしれない。
それこそ人間の業なのだろう。
猫は、人間ほど長生きではない。
まして、文化とか文明とかを持っていない。
美味しい餌があって、安全で安楽な居場所であれば、それはどこでもよい。
ただ、そこにシロを脅かす奴がいれば、逃げる。
逃げきれず、死の恐怖があれば、覚悟して戦うだけである。
窮鼠猫を噛む。
シロは猫だが、立ち位置はネズミと同じである。
by シロ