第2回 弾道が違う【ARESアメーバ ハニーバジャー】 | イナギFIVE-0 エアガンライフ

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エアガンなどテッポウ遊びの雑感。サバゲ、時々行ってます。

●ARES アメーバ ハニーバジャー
・樹脂ボディ
・電子トリガー
・7.4V 11.1V対応

 

 マルイ次世代がなんとなくヤになったきっかけの一つが、ARES アメーバ ハニーバジャー(アメーバというネームがなんなのかイマイチよくわからないが・・)。


 近未来的なデザインに惹かれて面白半分で購入したが、これによって私の電動ガンの世界観が変わったといっていい。


 撃ってみてまずびっくりしたのが、トリガーレスポンス。セミで売った場合、それまでの私が知るマルイは、ウィンパシッ、という感じ。まずピストンを下げて(ウィン)撃つ(パシッ)。レスポンスには程遠い。それがハニーバジャーは、ッパシッ、という感じ。いまになってみると、これより切れの良いトリガーはあるとわかるのだが、とにかくマルイなどとは雲泥の差。ウブな私は「え、これプリコック?」と思ったほどのレスポンス。これは衝撃的だった。

 

 確か2015年くらいのことじゃなかったかな。のちに入れっぱなしのリポバッテリーが空っぽになってオシャカになって、あ、これは電子回路を使っているんだ、ということはわかったが、電子トリガーの何たるかがわかるのはもう少し後のこと。これはたぶん電子トリガーとしては初期のもので、最新のものほどのレスポンスはないように思える。が、いま撃っても不満はないレベルだ。

 しかし、それ以上に驚いたのが、その弾道だ。初速は0.2ゼロホップで、確か84程度と全然出ていない。0.25適正ホップの実戦弾速では、おそらく70を切るくらいではなかっただろうか。しかし、その弾道ときたら、マルイとは全然違う。理由はまったくわからないが、シュルシュル~と転がり延びていくような感じ。弾速は明らかに遅いのだが、失速しない。引っ張られるように伸びていく感じ。よく低進弾道というが、この種類の弾道のことを言っているんだろう。

 この弾道、便宜上、低進弾道と言っておくが、初速90くらいの銃より飛距離が出る。例えばマルイ416が、まあ比較的いい弾道でスーといって、最後は勢いがなくなるように下降していくのに対し、前述のようにハニーバジャーはなかなか落ちない。落ちる時も、山なりではなく、なんだろう、一本の線がスーと下がっていく感じとでもいおうか。特に弾速が遅いのでいっそう不思議に感じられる。

 のちに分解してわかったのだが、30cmくらいのインナーバレルに対して、フルシリンダーが入っていた。一般論では、このくらいの長さでは加速シリンダーが適当とされるが、ARESはよほど短いインナーでない限りフルシリンダーが使われていることが多いようだ。チャンバーは直押しタイプで、ホップパッキンはマルイタイプ。特段かわったセットアップがされているわけではなかった。しいていえば、30cmのインナーに対してフルシリンダーがどう作用しているのか、この点ではないかと思う。もう一つ、これは後にわかってくるのだが、84程度と控えめな初速が原因なのではないかと私は考える。これについては、また改めて書いてみたい。

 6~7年前くらいに購入したこの銃は、今も手放しがたく所有している。ただし、若干のモディファイを加えた。30cmもあったインナーバレルは、中身のないドンガラのサプレッサーの8割位まで伸びていた。それをはみ出ない長さ、20cm位のものに変更してサプレッサーもライブとした。また、チャンバーをAceの押しゴム式のものに交換。これは外観を多少削る必要があった。そしてメカボのスプリングを少し強いものにした。これはQD式なので、あれこれ試して大いに楽しんだ。ノーマルはバネ鳴りこそなかったが、けっこう短いものだった。結局今は95レベルのものを入れ、0.2ゼロホップで92くらいとしている。0.25適正ホップでも83くらいと、実戦のセットアップにしても弾速の低下が比較的低いのがいい。一般的に言って、インナーバレルが長い方が0.2ゼロホップでの初速は出る。ただし、そこから0.25適正ホップにした時の初速ダウンは、インナーバレルが短い方が少ない。バレルが長いとドロップが大きくなる。

 また細かいところでは、バッテリースペースが小さく、そこに収まるバッテリーは非常に特殊な形状のものだった。それだと使いづらいので、スペースを拡張するようなアダプターを装着。ミニタイプからヌンチャクタイプまで、ラージ以外はほとんどのバッテリーが収まるようになっている。M4タイプの電動ガンではバッテリースペースが小さく、小型のスティックタイプしか入らないことが多いので、これは便利だ。

 以上のようなモディファイを加えた結果、現在では最大の魅力と思っていた低進弾道の傾向が弱まってしまっている。低進と山なりの中間くらいだろうか(この点から、私は低進弾道には弾速が関係しているのではないかと考えている)。それでも、飛距離、集弾性ともに一級レベル。マルイと同等かほんの気持ち散るかなというくらい?(そりゃバレルが短いんだからさ)。 野外フィールドでもそん色なく活躍できるが、ファイバーボディの軽さと取り回しの良さから、インドアとか障害物の多いフィールドでの使用としている。

【結論】
外観のデザインが特徴的で、カッコいい。初期の電子トリガーながら、現在でも不満はないレスポンス。ただし、現在では標準的なレベルか? 面白い弾道で電動ガンの奥深さを感じられた。