本当は怖い幻聴 | 心よろず屋

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常態行動心理学者の瀬木と申します。
此処では心に纏わる様々な事をテーマに日々綴ります。
心に纏わる凡ての事にお答えを差し上げます。
貴方の心の宿り木は此処に有ります。

『本当は怖い幻聴』

相当昔の話。

知人の友人の母から子の幻聴が治らないと依頼が来た。
最初は耳鼻咽喉科へ受診するも一向に治らず、
どうも之は精神的な物ではないかと思いつき、
今度は精神神経内科を尋ねるもやはり進展なし。

八方塞がりとなり偶々私の同胞から私の話を聞き
藁をも掴む思いで門を叩かれた。

話の内容をきいて何となく幻聴の正体は掴めたが
取り敢えず本人に直接尋ねてみようと来訪し、
二人きりにして貰い色々と話を聞いてみた。

成る程、本人から直接話を聞いて
私の予感は確信へと変わっていった。

そして本人に取り敢えず二度と同じ過ちを
繰り返さないと固く約束させてから幻聴処理へと移った。

今回のケース、実は幻聴では無かった。

嘗て彼が裏切った人間の深い恨みの念によって、
彼の恨み節が常に頭に響いていたというのだ。

実はこういうケースは稀にある。

人の念という物を余り軽視しないほうが良い。
時にその念によって命を奪われる事すらある。

嘗て私が扱った案件の中にも所謂呪殺と言う、
呪いによって命を奪われたケースがあった。

今回の幻聴もほぼ、それに近い形の物である。
幻聴によって意識を混濁させ其に依る事故死を
させようと言う意思をはっきりと感じ取れた。

このままでは早晩彼の魂は天界へ返される、
嫌、天界ではなく地獄へ落とされてしまう。

まぁ、本人がやった事は万死にも値するが、
彼の母の子を思う気持ちを考えるとやりきれぬ。

故に二度と同じ過ちを繰り返さない事を確約させ
所謂呪詛返しを行った訳である。

呪詛返しと言うと普通は鏡の様に反射して
相手に跳ね返すと言う風に捉える人が多い。

それも外れではないが生憎正解でもない。

まして相手が式神等を使っている場合等は
そんな物じゃ済まない場合もある。

自分が生み出した式神に自分が襲われる事になる
当然の結果としてその本人は絶命する事になる。

まぁ、禁忌を犯して迄呪おうというのだから、
それ相応の覚悟はあるだろう。

残念ながら同胞へ呪詛を掛けた者は
既にこの世の者ではない。

だがこれも当然の事ながら同胞にもきつく
お灸を据えもしも次に同じ事を繰り返したら
今度は同胞自身に呪詛返しをすることを明言し
同胞も相当肝を冷やした様である。

今は心を入れ替え真っ当に人生を歩んでいる。