コブクロJUKEBOX リーディングミュージカルFAMILY | 葉ぼたんのブログ

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コブクロさんの曲を使った朗読劇です。キャストは2名で、男1と男2の出演のみ。キャストは日替わりです。福澤くんが出演するということで観に行ってきました。もう1名は、廣野凌大くん。縁のある二人ですね。

客席は、二人のファンが半分ずつという感じでした。なぜわかるかというと、福澤君ファンはDatemateまたは、DameChanceのTシャツやキャップ、バッグをもっているからです。廣野くんファンはBimiグッズを持っていました。


会場に入ると舞台セットが見えました。上段の真ん中に椅子が1つあります。撮影OKだそうです。こんな感じ。


前面の薄い布は、スクリーンとして景色やコブクロさんの曲の歌詞が写しだされました。


救急車の音のシーンの後、男1が目覚める。周囲は白い部屋。ここはどこだろうと思っていると、男2が現れる。彼は告げる。

「僕の仮説だとここは生と死の境目。真ん中に椅子が一つ。ここには2人いる。椅子に座った者1名が生き残れる。」

男2は椅子取りゲームをやろうと誘うが、男1はのって来ない。男2は、「それならそれぞれの人生を窓やドアから覗いて見よう。それでどちらが優先されるか決めよう。」と提案してくる。

「自分の人生はつまらない」という男1。それでも男1の過去のシーンが走馬灯のように見えてくる。

一方、男2の過去は幸せに満ちていた。現在も幸せ更新中だという。

男1は、椅子に座る権利を男2に譲ろうとするが、...。


私の勝手なイメージで、男2の幸せな男の役が廣野くんで、つまらない人生となげやりな男1の役が福澤くんだと思っていましたが、実際は逆でした。男1が廣野くん、男2が福澤くんが演じてました。

私は、今まで廣野くんが強い俺様の役を演じているところしか見てないので、彼のおとなしめ?の役を初めて見ましたが、違和感なかったです。

ファミリーというタイトルで勘のいい人は二人の関係がわかると思いましたが、私のお馬鹿頭は、物語の中盤でやっと気が付きました。

福澤くんの演じる男2が亡くなったお父さんという設定で、生と死の境の白い部屋で、これから生まれる息子に会うという設定だったわけです。

脚本演出はyorimicchiというグループ。演劇のクリエーター有志が集まって活動しているそうです。一切名前が表に出てないですが、この空間と時間を越えたストーリーは、演劇の醍醐味だなあと思いました。脚本を書いた方は良い意味で小劇場等でよく演じられるストレート演劇の世界観や面白さを伝えたかったのかなと思いました。


福澤くんは、紺の上着を着て紺のパンツを履いていました。廣野くんの衣裳も色合いが似ていて、この辺りは統一感がありました。私服か?と一瞬思いましたが、そんなわけないですよね。髪型は、念入りにセットされたやや長めパーマ強めの髪型でした。

朗読ミュージカルと言いながら、結構立ち位置が変わっていました。歩くときは、(よく見る)力を抜いた感の歩き方と足音を強くした歩き方、普通の足音を立てない歩き方と3種類を上手く使い分けていました。

話し方は、基本爽やか青年のようでしたが、存在自体がミステリアスなのと、福澤くんが醸し出すちょっとダークな感じが混ざり、よりミステリアスな感じが出ていました。

新鮮だったのは、福澤くんが怒鳴るシーンがあったことです。これは弱気になって投げ出そうとした男1(実は息子)に声を荒げて叱るシーンです。今まで福澤くんが怒鳴る芝居を見たことないので驚きました。彼の声質が柔らかいので、表現に苦労したのではないかなと思いました。


声質といえば、カテコで廣野くんが「俺たち声質が似ているから親子の設定はありだと思う」と言ってました。似てるかな?音域は似ている気がするけれど。


劇中で福澤くんが歩いている途中、片足を上げたまま止まるシーンがあります。さすがは体幹の強いダンサーさんらしく、ピクリとも動きませんでした。

また、客席降りのシーンがありました。私は通路に近かったので、嬉しかったです。神様ありがとうございました。


ミュージカルらしく、一つの思い出のシーンに合ったコブクロさんの曲が流れます。ストーリーがコブクロさんの曲を題材としている部分があり、キーワードが重なって素敵でした。

印象的だったのは、男2の回想シーンに流れた「時の足音」の曲。元々男2は、大きな古時計の戸を開けて回想するのですが、この曲の「短い針が君なら、長い針が僕」というフレーズがぴったりでよかったです。

福澤くんや廣野くんの歌うシーンもあります。お二人共速いテンポの曲やラップが得意なので、コブクロの曲を歌うのは新鮮でした。

廣野くんのアカペラもありました。流石はプロという歌でしたが、ご本人は「いつもは、このようなジャンルは歌わなく、勝手が違う」とカテコで話していました。


客席は結構泣いてました。私の隣の人は、ハンカチを握りしめてすすり泣いていました。

私は、いい話だとは思いましたが、物語の設定や福澤くんの動きが気になり、泣くところまで感情移入できませんでした。でも、とてもよいストーリーでした。


カテコで、お二人が挨拶しました。「よい作品なので、真面目に演じるところを見せよう」と二人で決意したことを話していました。

また、福澤くんは、初日のspiさんと北園涼さんのペアの本作品を観たそうです。とてもよかったと言っていました。確かにspiさんなら抜群に歌が上手いだろうなと思いました。

そしたら、廣野くんが、「あの二人はどう見ても親子じゃないだろ。」とバッサリ。「俺たちの方がまだ声質が似ていて親子感がある。」と言ってました。


ストーリーがとてもよいので、興味ある方はぜひどうぞ。紀伊國屋サザンシアターにて、7月28日まで上演中。