厚生労働省は15日、今年4月からの消費税増税分を介護報酬に上乗せする措置に伴い、介護保険の利用限度額を引き上げることを決めた。

 利用限度額は、介護保険サービスを利用できる1か月の上限額で、その1割が利用者の自己負担。上限を超えた分は全額が自己負担となる。在宅介護の場合、利用限度額(基準額)は4月から、現行より330~2350円増える。利用限度額の改定は、2000年4月の介護保険制度開始以来初めて。

 厚労省は昨年末、消費税率引き上げにより、介護事業所の物品購入や光熱費などの費用が増えるため、介護報酬を全体で0・63%引き上げることを決定。これに伴い利用者の介護費用も増え、同じサービスを受けていても現行のままでは上限を超えるケースが出るため、限度額を引き上げる。(読売新聞)