認知症の人と家族の会は、2009年度介護報酬改定についての見解をホームページで発表した。見解では、介護報酬3%引き上げ、居宅介護支援の改定と加算のほか、認知症短期集中リハビリテーションの拡充、認知症行動・心理症状緊急対応など全体的に認知症への配慮が行われたことなどを評価している。

一方で、条件を定めた加算の実施が現場の人材確保、処遇改善に結びつくのか、利用者の負担増に配慮し、あえて加算をとらずに待遇改善を行えない事業者が出てこないか、などの危惧があると指摘。また、訪問介護の報酬は改善されたものの同居家族問題の解決や、中・重度認知症患者よりも対応がなされていない認知症軽度者への配慮を求めている。

同会では、改定内容について、介護給付費分科会に勝田登志子副代表理事が委員として参加しているため、当事者・家族の立場からの提言が随所に反映されたが、取り残された課題も多いと指摘。今後の課題として、利用者負担増を抑制することや要介護認定、利用限度額の問題など、さらなる提言の実現のために努力すると述べている。(ケアマネジメントオンライン)


認知症の人の家族の会(見解)