高齢者の負担減のため、札幌市が介護保険の第一号被保険者(六十五歳以上)が支払う保険料を新年度から2%値下げする方針であることが二十六日、分かった。保険料は所得によって異なるが、平均的な保険料(基準額)で年約九百円減の四万九千五百六十円となる。市が保険料を値下げするのは初めて。

 保険料は各自治体が三年ごとに見直す。市の基準額は制度が始まった二〇〇〇年度に三万七千七百円だったが、介護サービスの利用者増にともなって〇三、〇六年度にそれぞれ値上げした。現在、市の保険料は全国平均より3%ほど高い。

 また、低所得者を対象とした新たな保険料軽減策として、主に年間合計所得が百二十五万円未満で現在、基準額以上の保険料を支払っている約六万九千人の保険料を8-10%減額する措置も設ける。

 値下げと減額措置によって膨らむ事業費は、本年度末見込みで五十一億円ある介護保険の準備基金のうち二十一億円を取り崩すなどしてまかなう。 (北海道新聞)