情報公表指針作成へ
介護職の待遇改善のため、厚生労働省は、介護事業者に対して、介護職の給与額などの情報公表を促すガイドラインを作ることを決めた。来年度から初めて、事業所に給付される介護報酬が引き上げられるが、この増加分が介護職の給与アップに反映されているかどうかをチェックすることなどが目的だ。
ガイドラインには、昇給の程度や、有資格者の手当額など、公表すべき内容を盛り込むことを想定している。国や事業者団体が今年度内にも作成し、介護事業者に対して自主的な情報公表を求める方針。
低賃金などを理由に深刻化している介護業界の人手不足を解消するため、政府は来年度から介護報酬を3%引き上げる方針を打ち出している。しかし、介護報酬は事業者に給付されるため、報酬アップを現場の介護職の待遇改善に結びつける施策が必要だとの意見が出ていた。
同省は給与額以外にも、労働条件や福利厚生などの情報公表も促し、介護の質向上につなげることも目指している。