こんにちは☆

今日は強迫症や不安症をきっかけに生じる【親子の悪循環】について書いていきたいと思います。

 

悩む本人の中で生じる悪循環の仕組みについてはこちらの記事で書いてきました。
【強迫性障害&不安障害の悪循環の仕組み】

 

またこちらの記事で、強迫行為の代行などの家族の巻き込みについて説明しました。

【強迫性障害の家族の巻き込み】

 

 

今回は、強迫や不安の問題から、特に親子の間で生じやすい悪循環について少し俯瞰的な視点で解説していきます。

 

子供が一度強迫性障害や不安障害になると、そこからさらに親御さんを巻き込んでの悪循環が生じ、2重の悪循環が生じて抜け出せなくなってしまうことがあります。

 

こちらの図を見ながら説明していきますね。

①まず子供が、強迫性障害や不安障害の悪循環に陥いると、その症状を次第に自分1人では抱えきれなくなって、親御さんにその不安や症状について訴えるようになります。

 

②その訴えを聞き、悩む様子を見た親御さんは、子供をとても大切に思うからこそ、不安になり、

「一刻も早くこの状況をなんとかしなくてはいけない‥」

「早く解決しないと、取り残されてしまう‥」

と考えて、その不安や症状に対して注目し、子供の些細な状態にも関心と注意を払い、子供に対してなんらかの介入するようになります。

場合によっては、

「なんでそんなことを気にしているの!」

「意味ないことをやめなさい!」

などと強く指摘したり、

もしくはまるで存在を無視してしまったりなど

極端な態度を取ってしまうこともあります。

 

また強迫性障害であれば、子供の不安を消すために強迫行為の代行、回避、保証等で子供の要求に応え続けてしまうこともあります。

 

③親御さんからの強い関心と介入を受けた本人は、

強い態度を取られた場合は、自分の中に生じている症状や不安を

「早くなんとかしないとまた叱られてしまう‥」

「こんな症状があるからいけないんだ‥」

と焦りや自責の念をを募らせ、より一層不安や症状に注目してしまい、とらわれるようになります。

また強迫行為の代行や回避をさせてもらった場合は、一時的に不安は下がったとしても、親に要求することで、不安を解消できると認識されるので、すぐにまた強い症状、不安、不調を訴えるようになります。

 

④そして、より不安や症状にとらわれ、子供の困惑する様子をみた親御さんは、さらに不安になり、より一層注意を払い、強く介入するようになって、それがまた本人の不安な心を刺激するようになるのです。

 

⑤このようにして、親子の間で強い悪循環が発生し、固定化していくようになります。

この悪循環が続いてゆくと、多くの場合は行動範囲がだんだんと狭くなり、本人も家族も次第に引きこもりがちになってゆきます。

 

 

また両親の間で、子供の対応に対しての考え方の違いなどがあると、ご夫婦の間でまた悪循環が生じ、

本人の問題・親子の問題・夫婦の問題と、2重、3重の悪循環に家族全体が巻き込まれていく場合もあります‥

 

 

ただ一つ理解が出来たらよいことは、この悪循環に関しては、家族の中の誰が悪いというわけではないのです。

それぞれ不安や症状に対処しようと一生懸命になっている内に悪循環が発生し、

お互いがお互いを大切にし、意識し合う関係が、その悪循環に巻き込まれてしまった形になってしまったのです。

 

親子の中で、一度この悪循環が発生すると、なかなか家族の中だけでは問題を解くことは難しい状況になってくる場合が多いと思います。

 

家族以外のなんらかの外部の力を借りながら、まずこの悪循環に気付いて、

子供の問題を解く前に、まず親御さん自身が家族の中で発生している悪循環から抜け出てくることが必要ですし、

その上で、本人に対する対応の仕方を学び、落ち着いた態度で少しずつ調整してゆく必要があります。

(ご家庭の事情によっては、この悪循環のパターンが該当しないこともありますのでご了承をお願いします。)

 

 

<特選コラム:ご本人向け>

【回復の過程の全体像】が知りたい方に。

『強迫症&不安症からの回復の8ステップ』

◆生活での【具体的な対処方法】はこちら★

『強迫症の悪循環を打破する21の指針』

◆回復に【必ず必要になること】とは?

『強迫症から回復するたった一つの法則』

 

<特選コラム:親御さん向け>

◆悩む子供に【家族が出来ること】とは?

『家族の悪循環を抜け出す3ステップ』

◆悪循環をほぐす【共感的会話術】とは?

『共感的コミュニケーションの取り方』

 

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