サンヒローのオリアス | UNDRESS ME!

サンヒローのオリアス

8月とは思えない気温と静けさのこんな夜は、壮大なる神話の世界に心遊ばせてみませんか?
けっして物語の先を急がずに・・・。


Olias1

                Olias of Sunhillow

その物語はこんなふうに始まるのです。
フワ~・・と、あてども無く漂い続ける大気のような空間的シンセサウンド。その美しいざわめきに誘われるかのように、自分の中のイマジネーションの扉が開いてゆきます。


      - Track1~3 -
       
Ocean Song / オーシャン・ソング
Meeting (Garden Of Geda) / ミーティング(ゲダの庭)
 Sound Out The Galleon / サウンド・アウト・ザ・ガレオン
Dance Of Ranyart / ランヤートの踊り


『高エネルギー100万年の時を超え、3人の若者がサンヒローの地に降り立った。オリアスが歌うと荒野に木が生えだして
ムアグレード・ムーバーという帆船になり、そして宇宙の彼方へと旅立っていく・・』

YESのジョン・アンダーソンがヴァンゲリスと共に創り上げた壮大でファンタジックな神話の世界。シンセ、シタール、ハープ、民族調のパーカッション等で彩られた宇宙と古代文明(未来文明?)、そこにジョンのベルベットボイスが美しく響き渡ります。



      - Track4~5 -
       
QoQuaQ Ën Transic / コクアク・エン・トランジック
 Naon / ナオン
 Transic Tö / トランジック
Flight Of The Moorglade / ムアグレードの飛行


静寂な空間に突如入ってくるトライバルで躍動的なリズムと共に、幾えにも重ねられたジョンのコーラスが、この文明に息づく人々の祈りと歓喜を思わせて胸が高鳴ります。



      - Track7 -
       
Moon Ra / ムーン・ラ
 Chords / コード



子供の頃からファンタジーを喰って生きていた私。あの頃は時間がたっぷりあったから、ジョン・アンダーソンが創り上げたこの一大叙事詩にひたすらトリップできたなぁ。オリアス、ランヤート、コクアクと一緒に私もムアグレードに乗船して宇宙をあおいでいたもん。
このアルバムはレコードで聴くのがいいのかもしれない。時間的にせせこましい大人がパソで聴くと、どうしてもちょこちょこはしょって盛り上がりの部分のみ聴いてしまったりする。いかんなぁ。
今は解説もなにもついていない洋盤CDしか手元にないのでストーリーがよくわからないのですが、確かムアグレードは歌のエネルギーによって飛行する船だったような記憶があります。

実際はTrack1から8まで、トータルで44分強のアルバムです。
YESの音楽のような手に汗握るスリリング感を期待して聴くとかなり退屈だと思いますが、子供の頃の冒険心を思い出してこの世界に浸りきると、それは素晴らしく幻想的な世界にトリップできる稀なアルバムです。