ダウン症判明から1年が経ちました。 |   僕は天使じゃないけれど 

  僕は天使じゃないけれど 

ダウン症&ヒルシュスプルング病を生まれ持ったハヤ(11歳)と、天邪鬼ハヤママの、正直なブログです。

あなたは、誰?

あまり泣くこともなく
静かにお布団に横たわる
小さな身体

あなたは、何?

今朝まで1ヶ月あまり
必死に猫可愛がりしながら
育ててきた我が子は
ダウン症という残酷な現実の前に
得体の知れない生き物になってしまった

誰もかもが、敵に思えた
病院にも、自分にも、神様にも
騙された気分になった

何もかもが、悪だった
それが
かろうじて命を肯定するすべだった
何かが悪でなかったら
我が子が、自分が
この世から消されるべき悪として
位置づけられてしまった

どう考えていいかわからない未来に
どんなに絶望してみても
それまでと同じように
時は流れた
ただ坦々と
時間は過ぎていった

一人きりのつもりだった
向けられるであろう哀れみと
面倒がられる懸念から
大丈夫かと問われれば
気丈に振る舞うしか選択肢がなかった

でも

頑なに
妥協と、流されてしまうことを拒絶して
ふさぎ込んでいた毎日の中に
ハヤが、いた

ハヤは私を見透かしたように
一番近くで
迷惑なくらい無垢な瞳で
嬉しそうに私を見つめた

いつ命が尽きても
何も後悔はないと言っているように
生まれてきたという幸せに満ち足りた今を
一生懸命、生きていた


あれから、1年

今ここにあるのは
可愛いハヤの笑顔
穏やかな家族の笑顔

結局、”あんたなんかいらない”と
育児を止めることができなかった私は
意気地なしだったのかもしれない

でも、この1年
ハヤがいたから何かが不幸になった、なんてことは
何ひとつなかった

残念ながら、この先も
ハヤがダウン症だという事実は
消えてなくなることはない

できることなら、この先も
何も隠すことなく
恥じることなく
ハヤの笑顔を裏切ることなく

ダウン症児がいない家庭よりも
奇想天外で楽しくて
穏やかで平和であたたかい
ハヤのいる家庭を目指していきたい