フランス29 プチトリアノンと王の菜園 | 辻明佳のナイフとフォーク

辻明佳のナイフとフォーク

旅、お料理、ときどき女優。

2019/6/15(土)夕方

ミュージアムパスでは、
「ベルサイユ」という一大コンテンツのうち、
・メインの宮殿
・プチトリアノン
・グラントリアノン
に無料で入れるのだけど
広大な広大な庭園は別料金になる。

それが何を意味するかというと
追加料金払わないと庭園を横切れないから
赤(宮殿)からきいろ(プチトリアノンとか)まで
いったん外に出て
外壁にそってひたすら歩いて行かなきゃいけないのである

これが3キロくらいあるわけ!
ラスト1キロ地点でやっとレンタサイクルを借りられたけれど
それがなきゃ閉園時間までにたどり着けなかったわ。。。
「フフ…おどろいたか? ベルサイユは宮殿だけではない……ベルサイユ自体がひとつの街なのだよ」
ってオスカルが言ってたとおりだわ。。。
とにかく建物と建物のあいだがだだっぴろい!
庭園の中にならプチトランがあって名所を回ってくれるそうだから
庭に興味ないからって
ここケチるべきじゃなかったなー!
なめてた。広さなめてた!
メインの宮殿以外も見て回りたい人は
ぜったい何か乗り物に乗るべき笑い泣き
皇居と変わらない風景。
無料で入れるエリアでピクニックしてる地元ファミリーも(๑´ㅂ`๑)
ランニングロードの横では羊さんがのんびり。。。
やっとのことでたどり着いたグラントリアノンは
色あいが大大大好物で意匠も繊細で
イスなんかちょっと現代的でめっちゃくちゃかわいかったほっこり

プチトリアノンは。。。タイムアップであきらめました。。。えーん
マリーアントワネットがわざわざ造らせた農村風のおうちを見ながら
芝生にすわってのんびりおべんと食べたかった。。。
さて!
ベルサイユはキラキラなとこばかりじゃないのだよ
じつはこっからが私がいちばん行きたかったとこなのである
さらに歩くこと2~3キロ。。。
このめちゃくちゃいい感じのビストロ・カフェ街を抜けたところに
「王の菜園 Potager du Roi」という名の畑があるのです
ネットでは18時閉園とあったけど、聞いてみたら今日はなぜか19時まで! ギリギリ入れたー!
人・人・人のベルサイユ宮殿とはうってかわって、
ただただのーんびり、のどかーーな場所でした(*´ω`*)

かつては王家の食卓に供するための野菜を育てていたところ。
一年中、新鮮な野菜や果物を切らさないために
ここでいろんな研究がなされ、それが農業の発展に貢献したんだとか。
のちにこの菜園に国立の造園学校がもうけられ、
今では
昔ながらの栽培法の保存・継承や
古代種・希少種のコレクションをしているんだってクローバー
もちろんBIO!
レガシィの活かし方が最高だよ。。。
入口では採れたての野菜たちが。
カブとハーブ買った!
そしてこの日はこどもたちのためのイベントデーだったようで
りんごや手作りケーキのちいちゃな出店もありましたりんご
満開のハゼリソウ(しらべた)とハチさん接写。。。(*´ω`*)
ベルサイユのばらと顔死にすぎな私。。。(*´ω`*)
ラベンダーもまっさかり。
ひたすらのどか~~~(*´ω`*)
 しずか~~~~~
癒される~~~~~
今が旬のアーティチョーク!
チョウセンアザミともいうから野に咲くアザミを想像してたけど
こんなにでっかくなるんだなー!
突然 畑のかたすみでおしばいが始まりました!
なにかの歴史? を教える? 的な? わからぬ
こどもたちみんな真剣に聴いてたなー

俳優さんたちは場所を次々にかえ
ファミリーたちもそれについて移動し……
のんびりした菜園のいろんなところで
時にたいこをたたき
時に木苺をつまみぐいしながら……
最後には愛が生まれ、みんな音楽に乗って踊り出し
そして
陽気な音楽隊は菜園の中を
お客さんたちをつれて
歌い踊りながらいつまでもねりあるくのでした。。。

なんか
わけわからんままに
最高で……
泣いたね……

演劇のもつ力に絶望しかけていた私だけれど
とっても素朴でやさしいきもちになっちゃった

親方も「パリに来てからいちばんよかった、来れてよかった」とほのぼの
なんのかざりけもないところだけれど
心がのんびりできました(๑´ㅂ`๑)