ホザキシモツケが見ごろとなった戦場ヶ原と、

ノアザミの大群落が展開する景観を求め日光に向かう。

あいにくの曇り空で男体山は見ることができない。

 

 貴婦人

 ノアザミの大群落が始まった小田代原湿原を囲む黒い森を背景に

一本だけ白樺の木が立っている。

 「小田代原の貴婦人」と呼ばれ、一年を通じてカメラマニアの人気の的となっている。

今は、大群落のノアザミの紅紫色のカーペットと良く似会う。

 

 ノアザミ群落

 ノアザミは、長い茎の上に大きな紅紫色の花を、一つだけつける。

古くから誰でも知っている花だが、万葉集などに歌われていないのが不思議だ。

名前の謂れの一つに、美しい花なのに手を差し伸べると棘が刺さり、「あざむかれる」というのがある。

あざむかれると、歌う気にはならないのかな。

 

 シロアザミ

 ノアザミの突然変異。初めてお目にかかった。

 

 ニッコウアザミ

 茎が枝分かれして数個の花を咲かせる。

ノアザミよりやや薄い紅紫色の花。

 

 トモエソウ

 5㎝位はある意外と大きな花。

五枚の花弁が巴形(卍)にねじれているのが面白い。

 

 バイケイソウ

 穂状の茎に、みどりっぽい白い花を沢山つけている。

 

 クサレダマ

 漢字では「草連玉」でと書く。「腐れ玉」ではない。

茎の上部に黄色い五弁の花を円錐状につけて咲かせる。

綺麗な黄色なので、イオウソウとの別名がある。

 

 カラマツソウ

 萼を落として、蕊だけで花に見えるカラマツソウ。

蕊の先に黄色く膨らんでいるのはマッチの軸ようにも見える。

 

 サワギク

 沢ぞいなどで、菊に似た小さな花を咲かせるから、この名がついた。

白い綿のように見えるのは、花が終って白い冠毛が出ているから。

ぼろくずの布のように見えるので、ボロギクの別名もある。

花が咲いてる同じ草に、ボロを出しているのも面白い。

 

 チダケサシ

 ショウマに似た小花を枝先に房のように沢山つける。

乳茸(チチダケ,チダケ)という茸は傷がつくと白い乳液を出す。

この茸を収穫した時、この草の茎にさして持って帰るから、この名がついたという。

 

 乳茸というのがどういう茸か、興味がわく。

香が良く、良い出汁が出るので、うどんやそばの汁に使われる。

栃木県では、炒め茄子と乳茸の「乳茸そば」として郷土料理になっている。

日光当たりの蕎麦屋さんでもメニューにあるとのことだ。

今度、日光に行った時、食べてみよう。

 

 キオン

 キオン今年何度も見かけたが、きれいな花だ。

 

 ノリウツギ

 傷んでいないノリウツギの白い花は綺麗だ。

 

 ハクサンフウロ

 おなじみのハクサンフウロは、高地にいけばどこにでも見られる。

 

 ワタスゲ

 ワタスゲは早くも終わっており、残滓が余韻を残している...。

 

 ヤナギラン

 ヤナギランが早くも咲き綺麗だ。

ここの地主の方が植えたようだ。

                                                (7月25日訪問)