伊吹山には固有種の植物も多い。

山頂近くで鮮やかな赤紫の花が密集して、葉っぱを覆い隠すように咲いている。

イブキジャコウソウだ。

 

 イブキジャコウソウ

 イブキジャコウソウは葉をもむと良い香りがするので、「麝香草」の名をもらっている。

ハーブで、メジャーな香辛料のタイムと同じ仲間だ。

地面をはうように広がっているためか、名前に「草」がついているが、「木」である。

 

 ミヤマコアザミ

 ノアザミの変種で伊吹山の固有種である。

山頂近くしか咲いていない。

ノアザミより背丈が低く葉にも棘が多い。

 

 ノリウツギ

 アジサイの仲間だが、アジサイの名前がついていない。

花はアジサイに似ているが、花姿はちょっと変わっている。

内皮から取れる粘液は和紙の原料の一つになっている。

このノリは、漉いた和紙がくっ付かない凄腕を持っている。

 

 キバナカワラマツバ

 淡い黄色い小さな花が密集して咲いている。

ホイップしたクリームようにふわふわとしている。

松の葉のように細い葉なので松の名が入った。

 

 コオニユリ

 すっきりと立ち上がった朱赤色の花は、緑の多い草原の中で良く目立つ。

コオニユリの茎は緑なので、茎が赤紫色のオニユリと区別がつく。

 

 ヤマホタルブクロ

 

 ちょっとばかりピンクが入った白いホタルブクロも可愛い。

 

 カワラナデシコ

 誰でもがナデシコと分かる花姿。

河原でもどこにでも咲いており、「撫でるように可愛らしい子」。

万葉集にも詠われ、古くから親しまれている淡紅色の美しい花。

本来は夏の花だが、秋まで咲いているので「秋の七草」に加えられたようだ。

 

 ヨツバヒヨドリ

 ヨツバヒヨドリが好物のアサギマダラが寄ってきたのでパチリと撮った。

花に停まり蜜を吸うのを期待したが、開花した花が少ないためか行ってしまった。

 

 クルマバナ

 花が輪生しているのでクルマバナ。

ウツボグサと似ているが、茎に数段、花が輪生している。

 

 オオダイコンソウ

 葉がだいこんの葉に似ているから名がついた。

しべが、打ち上げ花火のように広がっているのが面白い。

 

 キヌタソウ

 実の形が、布を打ってしわなどを延ばすのに使った「砧」に似ているからとのことだが、

今では想像しても分からない。

 

 お花畑

 イブキジャコウソウ、カワラナデシコ、キバナカワラマツバ、イブキトラノオなど群落のお花畑。

 

 

 名前は分からないが、ちょっときれいな翅の鳥が休んでいた。

 

                              (7月19日訪問)