ネジバナやタケニグサ等が終ってしばらく花の少なくなった和光樹林公園に、

暑さに負けない夏の花に交じって、クサギが早くも咲きだした。

これらの花も例年より開花がかなり速い。

 

 ヒメヤブラン

 ツルボの蕾が早くも飛び出したのかと思っていたが他の場所には咲いておらず、

今日(21日)、行ってみて花も開花しており、ツルボではないと気が付いた。

調べてみると、ヒメヤブランだということが分かった。

 (間違っていて、ごめんなさい。 ツルボは秋の開花の時、改めて紹介します。)

 20㎝位の花茎の先に2・3㎜位の薄紫色の小さな花がいくつか開花していた。

葉が蘭に似ているのでランという名がついているが、ランではない。

ヤブランより花が小さいので「ヤブ」がついた。

  

 クサギ

 クサギは7月終わりから9月頃にかけて次々と花を咲かせるが、

数ヶ所の枝先に二十個位の蕾が膨らみはじめ、一つだけ開花している。

 ここにはクサギの気が数本あるが、21日にはほとんどの木に開花が始まっている。

これから数日は次々と開花が始まるだろう。

 

 葉に特殊な臭いがするからクサギというが、悪い臭いではない。

開花した花はかなり大きく反り繰り返っていて、大きな蕊が髭のように突きだしている。

 果実の変化は素晴らしい。   白 → 濃い青 → 瑠璃色

                              宝石のような色だ

 白い萼は赤紫となり、良い組み合わせだ。

 

 クサギの果実                                                              (2017年10月5日撮影   白神山地) 

 

 タケニグサ

 タケニグサは2m位になる大きな草だが、白い花は鈴なりに咲くが極めて地味な花だ、

茎が中空になっているから竹の名がついたようだ。

この草と竹を煮ると柔らかくなるというが本当だろうか。

例年は今が一番勢いのある咲き方だが、今年は殆どの花が褐色化している。

 

 ヤブガラシ

 ちょっと手入れの悪い草地や藪に、この草ははびこる。

藪をからしてしまうほど覆いかぶさるように繁殖するので、「藪を枯らす」 = ヤブガラシ

香辛料の「カラシ」とは関係がない。

毎夏、何度でも見る花だが、全ての蕾が開花したのは見たことがない。

いつ見ても、4~5個位しか開花していない。  不思議だ。

 

 ヘクソカズラ

 気の毒な名前を持つ花の代表選手。

葉などに触れると名前の通りの匂いがするので、万葉の昔から「クソカズラ」。

今ではさらに「屁」まで追加されて可哀そう。

あまり気の毒なので「サオトメカズラ」との別称があるが、定着していない。

 

 映画では、高畑充希が主演した有川浩の 「植物図鑑」という本にもヘクソカズラは出てくる。

映画は見ていないが、この本はなかなか面白いし、

街中などで見ることの多い数種類の花をモチーフに章立てしている。

花の雑学を知るのにお薦め。