幻のフクジュソウ 秩父紅
秩父皆野町のムクゲ自然園では、「秩父紅」が午後の早春の日差しを浴びて輝いている。
今年は二度の降雪による寒さのため開花が遅れた。
秩父紅は、秩父山系に咲く固有のフクジュソウである。
他のフクジュソウと異なり、鮮やかな紅色の花が咲く。
突然変異で発見されたフクジュソウの固有種を大切に育成してきた。
咲き始めは紅がかったオレンジの花が咲く。
陽が当たれば開花し、曇れば閉じることを繰り返していると、
秩父紅の花びらは赤みが落ちてくる。
原種フクジュソウ
フクジュソウは春の訪れを告げる代表の花。
「福寿草」といかにも福を招く幸せな名前がついている。
古くから、ヤブコウジなど赤い実の木と鉢植えにされ、正月の花として親しまれてきた。
元旦草、朔日草とも呼ばれる。
咲き始めはあまり葉が出ず、短い茎の上に花が咲くが、
開花を繰り返して成長するとニンジンのような葉が沢山出て、全体像が一変する。
フクジュソウは太陽光に反応して開いたり萎んだりするのでので、
天気の良いこの日は本当にきれいなフクジュソウを堪能することができた。