記された言葉の世界が

忘れかけた内なる覚え書きを呼び覚まし



まぶたを閉じれば視界となって

広がってゆく



描かれた
今、目の前に何も無いはずの世界



描かれた
吹く風のような疾走感



描かれた
ひたむきな感情




見つめ圧倒され

立ちすくむわたしは




追いかけても
追いかけても
追いつかない




そんな

小っぽけな存在だ




でもね



どこかで満足したら
きっとそこで終わってしまう



だからきっと

もっとずっと続けられる









蜜柑

( 2021.5.27 )

( 2024.5.16 改 )

( 2024.5.17 改 )