午後…


誰も待合室にはいない

静かな産婦人科の待合室

1人孤独に呼ばれるのを待つ…


ポンっとスピーカーで名前を呼ばれ

診察室に入る

女性の優しそうな先生


時間ずらしてくれてすみません、ありがとうございます。今日は臍帯嚢胞の所見とのことだったので

まずはしっかりお腹の赤ちゃんエコーで見させてくださいね


と言われ、診察台に横になる

始まる診察…


先生がエコー確認しながら

これかな…うん…性別は聞いてる?


いえ、まだ聞いてないですけど

どちらかわかりましたか?


うん、多分なんだけど…

男の子かな〜?まだね、この時期だからはっきりはしないけど、それでもなんかちょこんってある感じかな?なんとも言えないけどね!


って。


男の子かぁ…


我が家は長女・長男・次男と3人の子がいて

次男からはちょっと間が空いていたけど

また女の子も見たいなぁ〜と思ったり

男の子も可愛いし、結局元気だったらどちらでも!

ってなっていたけど

男の子だったら更に賑やかになって

母ちゃん、まだまだ強くならなきゃなって思った

けど、エコーを念入りにしていくこの時間…

それよりも、この子はどうなるのか

どんな状態なのか

もしかしたら…元気に産んであげれないかも知れない

そのことが頭をぐるぐる、ぐるぐると回って…

静かに診察が終わるのを待つ

元気に動いてる赤ちゃん

エコーでお腹を押されるのから上手く逃げるように

あっちにくるっとしたり、こっちにくるっとしたり

心音もしっかりしてて…泣きそうになるのを我慢して

目を閉じる


はい、じゃあ説明もしましょうか


そう言って先生がエコーの先を置いた


座ってください


あぁ、なにを話すのか

これから私はなにを突きつけられて

それに耐えられるのだろうか。