私の病名を人に伝える時、「悪性リンパ腫」っていうと

 

だいたい、「?」って顔をして、「白血病?」と聞かれることが多い・・・

 

「血液のがんだけど、私のはリンパ球の中の免疫関係の白血球ががん化したもので

 

そのがん化したものを抗がん剤と放射線で消滅させる治療をして来たんだ」と

 

今は答えるけど、大概の人は「がん」という言葉に息をのむかショックを受けてしまう。

 

伝える方も、もう少し考えて話さないと本当はいけないらしいけど、告知された時も

 

私はさほどこの「がん」を、深刻に思っていなかったので、

 

「なんか悪性リンパ腫っていう血液のがんになった」って包み隠さず、

 

その上「抗がん剤で、はげるらしい」とも伝えてしまった気がする。

 

実際母親に話した時には、次の言葉が出てこなかったようだし・・・

 

後日、聞いた時は、まさに「がんって?Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン」って程の衝撃だったらしいww

 

弟に至っては、「今ちょっと混乱してる」って言うくらいだから、

 

よほどビックらぼーん(死語?)だったのでしょうw

 

弟はそれからあらゆる検索をかけて情報を集めて

 

自分なりに理解しようとしていたみたいです。

 

私はそういう気にもならず、あの時はりんにしか心も向いてなかったので

 

通うにも入院するにしても絶対近場じゃなきゃってダメっていう思いの方が強かったです。

 

だから、主治医が「この、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の標準治療は、

 

ここでも受けられますが、ご希望があれば、他の病院に転院、紹介することも出来ます。

 

ただ代替療法については、標準治療と一緒にしていくという考えなら僕は反対はしません。

 

でも、代替治療のみで、どうにもならなくなった時、標準治療を受けたいと来ても

 

その時には、もうここでは標準治療が出来ない状態にまでなっている可能性が高くて

 

僕は力になれないかも知れません。」

 

そう言う主治医の顔がなんだかとても苦渋に満ちていたので、

 

今思うとそんな患者さんが過去にいたのかも知れません。

 

「この場所で受けられるのなら最後までお願いします。代替治療は考えてないし

 

転院も紹介も必要ないです。」と、私は即答し、

 

「はい、では一緒に頑張りましょう。」と主治医は頷きました。

 

私の主治医は他の先生や看護師さんから話を聞くと超真面目で冗談は言わないらしく、

 

飲み会でも顔をあまり見せないとかで人付き合いは苦手なタイプなのかな・・・?

 

まあ、がんを扱ってる先生が面白いとかはなさそう、厳しいとか優しいも言われなかったけど

 

私としては知り合いの人の声によく似てたので親近感に似た安心感はかなりありました。

 

主治医は学会とか研修やらで不在な日も多くて勉強熱心なのかも知れない。

 

そう言えば、私の細胞画像や血液結果を他の先生にも見せて診断を確定していたようで、

 

午前中に上がってくるはずの指示やデータが午後になることも・・・(待ちぼうけ状態w)

 

入院中、看護師さんが主治医からの指示をパソコンで確認してもらっていた時に、

 

「へ~○○先生と○○先生の閲覧記録がある、あと2人先生からの返事待ちだから、

 

確定するのは明日になっちゃうかも、でも先生、物凄く慎重だし丁寧だから

 

安心してて良いよ。」と、他の先生よりは信頼度は厚かったようです。

 

確かにその後、食事中に、遅くなったけどって言いながらも主治医本人が来たり

 

あれほど痛いって思っていた骨髄穿刺もあっけないほど早く、全く痛くなかったし、

 

血は毎回一杯取られたけど、虚弱体質でアレルギー体質の宝庫の私が

 

抗がん剤点滴中、何一つ反応せずに頭痛も熱も出さず吐き気もなく過ごせたのは

 

慎重すぎる先生の処方?のおかげかもしれない。

 

ま、下痢じゃなく便秘になったのは想定外かもしれないけどねww

 

私のがんは血液腫瘍内科という科での治療で、手術はなく点滴治療が主です。

 

副作用が出ないとまるで暇、自由な時間がありすぎww

 

でも、その分余計な事も考えてしまいがちですが・・・

 

私は、入院中、治療に専念することしか考えていなかったように思います。

 

いつも、たった一人で自分の「がん」の説明を受けている私を不憫に思ったのか

 

主治医は私との診察はいつも午前の一番最後に予約を入れて血液結果や

 

これからの治療についてなど、ゆっくりじっくり話を聞く時間を作ってくれました。

 

話の最後に「他に不安なことある?」って聞いて来ては

 

私が「ん~ワンコの事だけw」って答えると、怒るわけでもなくいつも、

 

「自分の事もお大事に・・・」って答える主治医でした。

 

私がこの自分の悪性リンパ腫というがんについて、後ろ向きにも前向きにもならず、

 

常にフラットでいられたのは治療の全てを主治医に任せられたからだと思います。

 

私があんなに素直に人の言う事を聞いて大人しくしてたのが今思うと不思議なくらいw

 

色々聞いた中でへ~っと思ったのが・・・

 

がんは癌とも書けるけど、「癌」と書けるのは皮膚や臓器粘膜の上皮細胞部分に出来た

 

悪性腫瘍だけで粘膜より下に出来た悪性肉腫や私のような血液、リンパ管からの肉腫、

 

白血病については漢字の「癌」ではなく、ひらがなの「がん」で表記されるそうです。

 

 

 

この主治医と言い争って看護師を驚かせた退院時の話もありますが、それは後程w