ついに旦那がMと趣味の遠征で訪れた家族の思い出の地へ出掛けることになった

 

家族で出掛けるのは10年ぶり

 

目的は親戚の家を回ってお墓参りをすること

 

 

義両親も一緒だったこともあり気負いやフラバはなかった

 

 

MがSNSに上げていた旦那お気に入りの家族の思い出の店にも寄った

 

店を見た瞬間は嫌な気持ちになったけれど

 

私はMが口にしていない新作を選んで旦那も同じものを食べた

 

それがとても美味しくて

 

めちゃくちゃ美味しい

旨いなぁ

 

笑顔で喜ぶ私を見て旦那も嬉しそうに笑っていた

 

 

その夜は一番仲のいい親戚家族と食事に出掛けた

 

お店のパネルを操作する旦那と私

 

(私)、これどうやるんだろ

これ?こうかな

そうだね、ありがとう

何にしようかー、これ美味しそうだね

うん、旨そう

 

その様子を見ていた伯母さんが目を細めて笑い

 

あんたたち本当に仲がいいね

ずっと会えないでいたから心配してたけど安心したよ

いい夫婦だね

 

そう言った

 

(義両親は度々墓参りに来ていたから長く会っていないのは私たちだけ)

 

このときは嬉しくて2人で照れ笑いだった

 

 

遠慮がちな義両親は地元へ帰るときも必ず宿の手配をする

今は自分たちの兄弟が守っている実家へ誘われても泊まることはない

 

久しぶりの家族揃っての旅行

ホテルの部屋で家族4人だけになると一段とテンションが上がってしまい思い出話に花が咲いて話が尽きなかった

 

本当に楽しい旅だった

 

 

そんな思い出と共に帰宅した後は何も考える間もなく荷物整理を始めた

 

それから、ほっと一息ついたところで旅行でのことを思い出すうちにモヤモヤが襲ってきた

 

急に暗い顔つきになった私を見て

 

(私)?どうした?気分悪いの?

 

ちょっと疲れちゃったのかな

 

薬のせい?大丈夫?

 

分からないけど薬ではないと思う

先に寝るね

 

原因はフラバ

 

横になっても寝られるわけがなかった

 

 

この頃の私には婦人科系の疾患が見つかり、旦那はその治療薬のパンフレットに真剣に目を通してくれたから

副作用で稀に鬱症状が出ることがあるのを心配していた

 

ちょうど、その薬を飲み始めた時期だった

 

 

旦那は寝る前にも私の顔を見に来て

 

なんか元気ないじゃん、本当に大丈夫?

大丈夫だよ

もう寝るから心配しないで

おやすみ

おやすみ

 

当然眠れない私は旦那へ伝えたいことをスマホに打ち込んでいった