少女の遺体が住宅街で発見された。捜査上に浮かんだ平凡な家族。一体どんな悪夢が彼等を狂わせたのか。「この家には、隠されている真実がある。それはこの家の中で、彼等自身の手によって明かされなければならない」。刑事・加賀恭一郎の謎めいた言葉の意味は? 家族のあり方を問う直木賞受賞後第一作。(文庫本裏表紙より)
この巻から、加賀のいとこの松宮が出てきます。警視庁捜査一課の警官として。
そして松宮は今度の事件で加賀と組んで捜査に当たることになりました。
前原家の庭にある少女の遺体。
わけがわからないまま、夫婦で相談した結果、夫が公園内のトイレに置きに行くことに。
前原家には、夫婦と夫の母、そして中学3年の息子がいます。夫の母は認知症であるらしい。
加賀の何回もの訪問に、夫婦は認知症の母が殺した、と言うわけです。
しかし、夫の妹の春美の話から、加賀は老母が認知症であるのかどうか疑いを持ち始めます。
そして加賀は、自分が犯人が誰であるかわかっているにもかかわらず、親子の情から夫が真実を述べるように仕向けます。
さて、殺人犯はだれ? 母は本当にボケているのでしょうか?
この巻では、加賀の父親(松宮の伯父)が胆嚢がん、肝臓がんに犯され手術は不可能な状態で、たんに延命措置をされている状態なんです。
松宮は加賀の父親には世話になったのでよく面会に行っているのに、息子である加賀はまったく病院に来ていない。そこに松宮は腹立たしい気持ちを持っている。
そんな状況でふたりはコンビを組んで捜査に当たるわけです。
最初はギクシャクした関係のふたりでしたが、捜査が進むにつれ、松宮は加賀の洞察力に舌を巻くようになるんですね。
加賀恭一郎シリーズの次巻でも、このふたりが一緒に事件を解決していく姿が描かれます。