夕方、玄関のチャイムが鳴った。

 

玄関チャイムが鳴ると我が子たちは宅配便の受取はんこ競争だ。

我先にと玄関へ走っていく。

 

玄関から「じいじ、ばあば~」と聞こえてくる。

 

私はモニターを見た。

『うわっ。お義父とお義母だ...

...会いたくないな...』

 

二日前の暴行もあり、

どんな顔で会えばいいのか分からず

私は出ることが出来なかった。

 

 

 

玄関の子どもの声を聴いたあきらが事務所からやってきたようだ。

ご両親の応対をしている声が聞こえた。

 

私はキッチンでお夕飯の支度を続けた。

 

私はあきらに会いたくなかったし

尚更、玄関には行けなかった。

 

 

「ママ~」と、娘が私の元へやってきた。

 

「じいじ、ばあばから貰ったよ~」

 

見ると娘の入学祝いだった。

.....

 

娘に

「よかったねぇ~!ママ、今、揚げ物してて、どうしても火から離れられないんだ。

火事になっちゃうと困るから。

おじいちゃんおばあちゃんに、ママ出られなくてごめんね。

ママからもありがとうございますって言っておいてね。」

と、心苦しかったがスルーした。

 

 

本来ならお礼を述べに出向くべきところだが

あきらの居る玄関には行けない...

そわそわする...

はやく帰ってくれないかな...と思う。

 

『あきらが応対しているし、私は良しとしよう』と、

自分の気持ちの落としどころをみつけた。

 

 

ご両親は「なんて非常識な、酷い奥さん」と思っていることだろう。

 

 

ご両親が帰ったあと、あきらがキッチンへ現れた。

 

そして...

 

「おい!どうゆうことだ!俺の両親が来てるのに挨拶もできないのか!」

と、揚げ物をしている火の所で突き飛ばし、グーで顔面を3発殴られた。

 

娘と末っ子くんが「パパダメだよー!!!」とパパを止める。

あきら似の息子は怖くてその場から立ち去った。

 

悲惨だ...

 

 

私はどんな顔でご両親に会えばよかったのか...