スクートTZ288便 高雄→関西 | 世界バス轉運站 -アジアの交通総合ブログ-

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5月に台湾へ訪問した際に利用したエアラインについての搭乗レポートです。



台湾からの帰りの便はいろいろと考えていたのですが、丁度スクートがキャンペーンをやっていたこともあり、高雄から関空まで利用してみることにしました。お値段は受託手荷物代込みで10000円ほどでした。

スクートはシンガポール航空出資のLCCで、関空へは高雄経由のシンガポール線として就航しています。

高雄空港での地上業務はエバー航空が行っており、行った時間が早かったこともありさほど待たずに搭乗手続きを済ますことができました。受託手荷物のほかに持ち込みの手荷物の重さも計られますが、計られるだけのことで回りを見ていても多少の重量オーバーで止められることはないようでした。


 

出国手続きを20分弱で通過し、搭乗となる32番ゲートを確認。高雄空港は出国後の免税店は数軒あるものの、食事できる所は一か所のみ、飲み物は自販機のみの販売ということで早く入りすぎると意外と時間を持て余します。その分コンパクトなので、桃園空港ほど歩く必要がないのはありがたいです。

自販機で飲み物を調達したり、他のゲートの飛行機を偵察したり、免税店の本屋さんを見たりしているとよい時間になりました。



ゲートに戻ると今回搭乗する飛行機が据え付けられていました。

スクートは現在全便が最新鋭のボーイング787型機ドリームライナーによって運航されています。A320などの小さな飛行機を使用するLCCとは異なり、より座席数の多い機材を使用しているのが特徴的ですね。

とはいえ、座席数が多いことによる弊害も。スクートは座席位置のゾーンごとに搭乗案内を行うのですが、最後の方になるとどのゾーンの人が乗れるのかわからない状況に。結局、適当に並んで搭乗OKという形になり、現地台湾人の方も戸惑っている感じでした。


 

そして搭乗。私の指定されたゾーンは扉の前側にある前方のゾーン。座席は3+3+3の配置で、B787では標準的なものになります。

注目すべき点は座席のクオリティの高さで、LCCにも関わらずモケット張りで枕つきの立派な座席となっています。レザー張りのLCCによく乗る身としては非常に衝撃を受けましたね。


座席の前後間隔にも余裕があり、普通のLCCならば握りこぶし一つ分くらいの余裕しかできませんが、スクートのシート間隔はそれより少し広い程度の余裕があります。シートだけ見ているとLCCという感覚が全くないくらいに快適性は高いです。



更に前方にはスクートビズという座席があり、こちらはビジネスクラスの位置づけになっています。とはいえ、やはりLCCということで一般的なビジネスクラスよりも安い値段で利用でき、搭乗率もかなりよいようでした。



さて、今回指定された座席は中央列の通路側、トイレ横の座席です。外れ席と思われるかもしれませんが、いつでも外に出られ、トイレまで3秒という位置は飛行機では意外と貴重かもしれません。現にトイレに行くのは本当に楽ちんでした。



機内の読み物などをチェック。まずは安全のしおり。可愛らしいイラストつきで、とてもわかりやすくなっています。


 

機内に個別モニターなどはありませんが、SCOOTVというエンターテイメントコンテンツが展開されています。スクートでは機内WiFiが有料で利用できるようになっており、このWiFiを使用して各種コンテンツをダウンロードできるようになっています。また、各座席下にはコンセントもあり、こちらも有料で使用することができます。2000円ほど追加でかかるため、こちらのサービスは今回は利用しませんでした。



機内免税品の販売では、スクートのオリジナルグッズも用意されています。



そして機内の食事の販売。スクートカフェという愛称があり、安定飛行に入ると客室乗務員が注文を取りに機内を回ります。


 

ミールやドリンクメニューは大変充実しています。

お値段の方はシンガポールドルで記載されていますが、台湾ドルや日本円、クレジットカードでも支払いが可能です。但し、現金の場合、おつりはシンガポールドルにて支払われます。

お値段をおおまかに日本円に換算してみると、ホットミールは12ドルなので約936円、お茶やコーラなどとのセットは15ドルで約1170円となります。決して安くはありませんが機内価格と考えると妥当でしょうか。

ドリンク単品4ドル(約312円)はかなり高めの価格設定ですね。


また航空券購入時などに事前予約できるミールセットもあります。こちらは機内では購入できないので、メニューには次回ご利用時の参考ということで記載されています。

こちらも21ドル(約1638円)と結構いいお値段ですが、ドリンクやハーゲンダッツのアイスクリームがセットになっていると考えるとお得かと思います。


 

せっかくなので少し注文してみました。ホットミールから牛肉とパスタの煮込みとジャスミンティーのセット。単品でミロを注文。ホットミールは注文してから温めるので提供まで15~20分ほど時間がかかります。

味の方は牛肉もやわらかく、パスタにもソースがよく絡んでいて非常に美味しくいただけました。値段なりの価値はあると感じましたね。

スクートカフェの注文に取りに来た客室乗務員さんは日本人の方で、メニューや支払い方法に関する説明もしっかりしてくださり、またジャスミンティーがシンガポールの物で砂糖入りであることまで説明してくださりました。接客応対についてはLCCの中でも飛び抜けて親切なイメージです。


 

さて、今回のフライトは残念ながら窓側は確保できませんでしたので、B787の特徴である色の変わる蛍光灯を見ていきましょう。3~4色くらいあったと思うのですが、搭乗時や降機の際は左側の温かみのある色、飛行中は右側の爽やかな色へと変化していました。B787に乗った際はぜひ見ておきたい部分です。



食事をしたり、一休みをしたり、天井を眺めていたりすれば所要時間3時間なんてあっという間。飛行機は程なくして関西国際空港への着陸態勢に入り、15時頃に関西空港へと到着しました。



隣にはマカオからのマカオ航空の便が到着した所でした。マカオ航空も香港やマカオへ旅行する際にお得に利用できる日があるので、一度乗ってみたいエアラインですね。


 

後は第一ターミナルへウイングシャトルで向かい、入国審査と受託手荷物を受け取り到着ロビーへ。パスポートの自動化ゲート対応の手続きを済ませていたので、入国審査はものの30秒ほどで通過。飛行機を下りて手荷物を受け取って外に出るまで僅か10分ほどしかかかりませんでした。今までの最短記録です。


スクートに初めて乗ってみましたが、LCCということで受託手荷物や機内の付帯サービスは全て有料なものの、機材に関してはかなり質の高いものを使用しているという感じで、非常に快適なフライトとなりました。LCCでB787を使用している航空会社は少なく、座席自体もかなりよいものを使用しているため、シンガポールまでの長時間のフライトも快適に過ごせるのではないかと思います。


客室乗務員も非常に丁寧で親切な感じで、やはり世界的に高い評価を得ているシンガポール航空の子会社というだけのことはあると思います。2013年にはアジアの「ベストローコストキャリア」にも選ばれており、スクート自体の評価も非常に高いことが伺えます。

ただし、LCCのセール運賃では割と高めの運賃で出ている日が多く、やはり設備の良い分は運賃に反映されているようです。とはいえ、私のように受託手荷物込みで10000円前後で購入できることも時にはありますので、欠かさずチェックしてお得に快適な空の旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。