品川区に越して来てから33年が経ち、その間に多くの変化がありました。かつては、働く世代もお年寄りも、温かなコミュニティを形成していました。

しかし、今日では移住してくる若者が多く、中高年の方々にとっては肩身が狭い少し寂しい環境になってしまったと感じています。



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このような変化の中でも、私たちは忘れてはならない大切な原則があります。それは、人間は生まれながらにして自由であり、平等であるということです。いかなる国や個人も、いかなる理由であれ、これを侵すことはできません。


日本国憲法と世界人権宣言は、幾多の試練と犠牲のもとに、この人類普遍の原理を明らかにしました。人権の尊重が国際社会の責務であることを、私たちは強く意識する必要があります。




今日、我が国社会の実情を見ると、いまだに差別意識と偏見が人々の暮らしの中に深く根づいています。部落差別をはじめ、障害者、女性、先住民族、外国人への差別など、どれほど多くの人間が苦しんでいることか。これらは、人間がつくりあげた差別であり、人間の理性と良心によって、必ずや解消できると私たちは確信しています。


平和で心ゆたかな人間尊重の社会の実現をめざす品川区は、「人権尊重都市品川」として、差別の実態の解消に努め、人権尊重思想の普及啓発と教育を推進することを誓います。


私たち一人ひとりが、この宣言に共感し、行動することで、品川区はもっと温かく、包括的なコミュニティになるでしょう。私たちの小さな行動が、大きな変化を生み出すのです。


敬具

[品川区民]