瓜姫子がびっくりしていると、

 

「お前、殿様のお嫁に行くそうだな。気に入らない、お前を食ってやるわ」

 

と言いながら、おどかして、瓜姫子を縄で縛って、板じきの下に押し込んでしまった。そして、自分で瓜姫子の着物を着て、知らんふりをして炉端に座っていた。

 

 

やがて、やっこらやっこら杖をついて、じさまとばさまがたくさん着物を背負って帰って来た。

 

「瓜姫子や、今、帰ってきたよ」

 

と言うと、天の邪鬼の瓜姫子は、がらがら声で、

 

「じさま、ばさま、おかえりなさい」

 

と言った。じさまは、そのあまりのしわがれ声に、

 

「瓜姫子、風邪でもひいたか」

 

と聞いた。それから家に入って、買ってきたきれいな十二単衣を着せて、お嫁に出してやった。

 

 

途中、天の邪鬼の瓜姫子が籠に乗って松原を通ると、桧の木にとまっていた一羽の烏がこれを見つけて鳴いた。

 

「ガオラ、ガオラ。瓜姫子が乗る籠に天の邪鬼が乗ってる、ガオラ、ガオラ」

 

籠かきがこれを聞いて不思議に思った。また、そのまま歩いて行くと、こんども烏が桧の木に飛んできて止まった。そして、

 

「ガオラ、ガオラ、瓜姫子が乗る籠に天の邪鬼が乗ってる、ガオラ、ガオラ」

 

と鳴いた。これは妙だと、みんなは籠を止めて、窓を開けて見ると、何と、おそろしい顔の天の邪鬼が瓜姫子の着物を着て、グウグウ眠っていた。これはj大へんと、みんなは力を合わせ、天の邪鬼を痛い目にあわせて、追い出した。

 

家に帰って探してみると、ほんとうの瓜姫子は板じきの下に入れられて、ふるえていたが、それから改めて、瓜姫子は、殿様のお嫁に行ったと。

 

 

・・・マリッジブルーのおはなしと見るのは可能かな?殿様宅での天の邪鬼の活躍を見たかったような気持ちもあるよ。私、天の邪鬼?

 

 

***星と月と杉の木・・・素手で撮りました!カメラ進んでる!