kamext2のブログ -3ページ目

kamext2のブログ

ブログの説明を入力します。

 

ハレー彗星というのはご存知でしょうか?
およそ76年ごとに夜空に現れ、尾をひく姿をみせる彗星です。
紀元前240年前の中国の古典に記述が残っているというくらい、
その歴史は古く、一番最近では1985年ごろに現れました。
昔からすい星はその不規則な動きから凶星と呼ばれて
そのイメージは決して良くないものだったのですが、
シアンという有毒物質を含み、そのガスが地球を包み込む
という情報が流れて混乱を引き起こしたこともあります。

このハレー彗星を観測するために、アメリカ、ソ連、ヨーロッパなどが
探査機を打ち上げ、これに日本も加わりました。「さきがけ」「すいせい」です。この2機の運用にあわせて作られたのが、臼田の64mパラボナアンテナ。通称「うすださん」です。

うすださんは数々の探査機との通信に使われました。
さきがけ、すいせいに始まり、最近の探査機ではかぐや、あかつき、イカロスなど。そしてその中にはやぶさも含まれます。特に通信途絶で行方不明になったはやぶさを見つけ出したのは有名な話ですね。
深宇宙探査においてこのアンテナは大きな役割を果たしてきたわけです。

この巨大なアンテナを使うのも一苦労らしいです。
大気の状態が不安定になると通信状態も悪くなりますし、
それに雪ですね。アンテナのある場所はほんと山の中なので
凍った坂道を登ることになり、慣れてるはずのタクシーの運転手さんでも行きたがらない。どうにもならない時は残っていたカップラーメンで
なんとか過ごすことがあったとか・・・。

うすださんも設計寿命を大きく超えて老朽化が進み、現在は新しい54mアンテナを作る工事が進んでいます。はやぶさ2、そしてこれから打ちあがる水星探査機の通信に、この新しいアンテナが使われることになっているのです。

探査機の運用をささえるアンテナとそこで働く人々の地道な活動は欠かせないもの。あまり話題になることはないかもしれませんが、覚えておいてほしいですね。