心に残る景色。誰にでもそういうものがあると思います。
家の近くの大きな木、友達と遊んだ公園、そこにたたずんでいた機関車・・・とか。
幼いころは当たり前のようにあっても、大人になってそれが無くなってショックを受けることはあるでしょう。
時の流れだから仕方がない、という一面は確かにあります。
ですが、できればその思い出になっている風景を残したい、何もなくなるのは寂しいと思う気持ちが生まれるのも自然なことだろうと思います。
それでですが、小さなころに訪れた遊園地の思い出とかありません?
両親につれられて、キャラクターの着ぐるみとじゃれあって、パレードなんかもみたような。
そういう子供のころに訪れたその遊園地が閉園して、今まさに解体作業が進んでいるとしたらどうでしょう。
今、北九州市の遊園地「スペースワールド」で現実に起こっていることがそういうことです。
このごろのTwitterなどにあげられた写真では大きな観覧車の解体が進んでいる様子が映されています。
27年間続いた遊園地も、無くなっていくのはあっという間でどんどん更地になってきていることがうかがます。
しかし、まだ残っているものがあります。それがスペースワールドのスペースシャトル。
このスペースシャトルの実物大模型はたしかに巨大です。実物大という言葉をそのまま信じるなら、高さは約50m、幅と奥行きは約25mといったところ。だいだい色の燃料タンクだけでもジャンボ旅客機を縦にしたくらいの大きさはあります。(共同文化社の本「SPACE LAB」を参照してます。)スペースシャトルのある遊園地といえば、ここ!ぐらいな印象を与えるスペースワールドのシンボルです。
スペースワールドのスペースシャトルは買い手を探していましたが結局見つからなかったようで、(少なくともネット上の情報を見る限りでは)他の施設同様、解体、そして撤去される方向で動いているみたいです。跡地に商業施設などを建てる計画もあるようで、その側から見れば、今から30年近くまえに設置されたような古くて、おまけにやたらと大きいスペースシャトル模型は邪魔でしかないでしょう。
しかし、存続を訴えるネットのページ「スペースワールド跡地にスペースシャトル像の存続を求める」のような声もあります。残す意味はあると。ただの思い出ではなく、将来に残して役立たせることのできる価値のあるものとして前向きに評価をしているのです。
スペースワールドの跡地がどうなるのかは筆者には分かりません。
ですが、自分たちはこうしてほしい、という要望をだすのは地元に住む方なら大事な事だと思います。
残すにしろ、撤去するにしろ、企業同士のやりとりだけに任せずに
自分はこうした方がいいと思う、いや私はこうした方がいいと思うという議論をするということは必要でしょう。
こんな文章を部外者の自分が書く事自体、無責任なのかもしれませんが、なにかを考えるきっかけになれば幸いです。長文失礼しました。読んでくださった方、ありがとうございます。
