失業率4.5%、3カ月ぶり改善=求人倍率は横ばいの0.61倍
総務省が1日発表した5月の労働力調査によると、東日本大震災で大きな被害を受けた岩手、宮城、福島の3県を除いた完全失業率(季節調整値)は4.5%と前月に比べ0.2ポイント改善した。改善は3カ月ぶり。一方、厚生労働省が発表した全国の5月の有効求人倍率(同)は、前月比横ばいの0.61倍だった。倍率は被災3県で改善したものの、厚労省は「雇用情勢は依然として厳しい」との見方を示している。
季節調整前の完全失業者数(3県を除く)が、293万人と前月比で減少した。勤め先の都合で職を失う人が減っている。
労働力調査は、岩手、宮城の一部で再開したが、5月の失業率には被災3県を反映させていない。岩手の失業率は6.5%、宮城は7.0%と高く、震災後の失業者が約13万人に上る3県を含めれば、全国の失業率は4.5%より高い可能性がある。
有効求人倍率は求職者1人当たりに企業から平均何件の求人があるかを表す。岩手が前月比0.04ポイント改善して0.45倍、宮城は0.02ポイント改善の0.46倍、福島は0.01ポイント改善の0.50倍。3県は被災地の復旧・復興事業で建設業を中心に被災者を優先的に雇用する動きが広がり、求人数の伸びが求職者数の伸びを上回る。
(2011/07/01-12:23)
[時事ドットコム]