「這いよれ! ニャル子さん」は作者である逢空万太のデビューを飾ったライトノベルで、2009年から2014年まで全12巻がGA文庫にて刊行されました。アニメ化にもなっており2012年4月から6月まで第1期が、2013年4月から6月には第2期が放送されています。他にもコミカライズ化や他作品とのコラボ化などメディアミックスされているのが特徴的です。
そんな様々な方面で広く活動している「這いよれ! ニャル子さん」はクトゥルフ神話をオマージュした作品です。原作では邪悪な神格たちを個性豊かな美少女や美少年にしており、ラブコメディ全開で繰り広げられるこの作品は近年のクトゥルフ神話TRPGの人気もあって高い人気を得ています。

 

 

ラヴクラフトよ、これが日本のクトゥルフだ

 

平凡な男子高校生である八坂真尋はある夜、道を歩いていたら怪物に襲われたところを1人の銀髪の美少女によって救われます。ところがその美少女は自らをあのクトゥルフ神話に登場するニャルラトホテプであり、真尋が宇宙人に狙われているので護衛にやって来たと語るのでした。
クトゥルフ神話を知っていた真尋は現実とのギャップに混乱するものの、事件が一件落着するまでニャルラトホテプことニャル子ともに過ごします。しかし事件は解決したものの、ニャル子の兄による不始末やニャル子とは因縁深いクトゥグアもといクー子の騒動などのせいで神格たちが真尋の家に居座る事になってしまいました。当然真尋が巻き込まれる事件はクトゥルフ神話絡みなうえに宇宙規模、おまけに自身の特異体質とニャル子からの好意もあって主人公に休まる時間はなくなるのでした。