水素で走るラジコン「HY Racer」 | H4O水素水のブログ

水素で走るラジコン「HY Racer」

 水素エンジンの特集では、水素を燃料とする内燃機関を搭載した自動車を紹介しましたが、世の中には水素ラジコン「HY Racer」(ハイレーサー)なんてモノもあるのです。このラジコンがデビューしたのは2005年のフランクフルトモーターショーなので、古い話題になりますが、知らない人もいると思うので紹介したいと思います。


 このラジコンを制作したのは、ドイツにあるインゴルシュタット単科大学のベルニッツ工学博士を中心とした学生で構成されたチームです。ラジコンメーカーであるGRAUPNER社と自動車メーカーのBMW社がスポンサーとなり、走行可能な完成モデルを実現化しました。元々BMWが「Hydrogen Racer H2R」というコンセプトカーを開発し、ベルニッツ博士がこれのミニチュア版を作りたいとBMWに持ちかけたことからプロジェクトが始まったとのことです。


 実際に市販されている模型用のエンジンを改造し、水素を燃料として動くようにしました。1/8スケールのサイズ、カーボンFRP製のシャーシに、出力は2馬力、エンジン回転数は1000~15000rpmというスペックで、ボディのコンパクトさと相まって、かなりスピーディーかつクイックな挙動が期待できそう。なお、水素は専用のボンベに充填されます。


 この水素ラジコンHY Racerですが、販売代理店である東新化成(株)のホームページから購入することができます。しかし、値段は199万5000円(2駆)~205万8000円(4駆)と、国産コンパクトカーが新車で買えてしまうレベル。まだ、水素自動車の市販化は先になりそうなので、一足先に水素ラジコンでそのエコっぷりを堪能したい人向けでしょうか。


出典:ASCII.jp