お遍路関係で旅道具、道中の生活用品をピックアップして、解説・評価・必要な機能・選び方などを書かれているブログや動画は多いのですが
『巡礼用品』
って宗教視点でやってるのは少ないな、と思ったので書いてみます(`・ω・´)



【ローソクを灯す意味】


実はローソクって、お供えとはちょっと違う位置付けで、お線香みたいな

「仏様、どうかお納めください」

みたいなのとはちょっと違うんですよね…。


例えると

「真っ暗で何も見えないところを手探りで進むのは不安だよね…」

「灯りがあると安心するよね!」

ということで

灯り=ローソクの火を、仏の教えに例えた

みたいな感じなので…。



宗派によっては

『仏様の智慧と慈悲を表したもの』

『自燈明と法燈明を表したもの』

など、様々に説かれます。


詳しくは

『自燈明 法燈明』

あたりのキーワードで検索すると、色々な法話が出てくると思います。



気軽に読める、短めの法話だとこのあたりでしょうか。




多くの宗派で説かれる教えのため、調べてみるのもオススメです(°▽°)



【歩き遍路で見かけるローソク】


歩き遍路など、軽量化優先の場合は

・カメヤマローソク 灯しび5

・毎日ローソク 小粒

などの燃焼時間5分,長さ1.5cm前後のローソクを使われる方もおられますが…


個人的にはオススメしません_(:3 」∠)_



理由は、ローソク立ての左右に既にローソクがある場合に

・ローソク立てに立て難い

・着火し難い

などなど。

※着火が難しいのは100円ライターなど小さいライターの場合。



軽量コンパクトで運搬し易くはあるのですが、扱い難い印象が…。

長いピンセットとかラジオペンチみたいなものが欲しくなる_(:3 」∠)_

もしくは厚手の革手袋とか。


巡礼では5〜7cmの物が主流のため、それに合わせるのが無難じゃないかなぁ、という気がします。




【これは止めた方が無難】

例えば

カメヤマ 大ローソク 20号

カメヤマ 大ローソク 30号

など、大型のものをローソク立てにお供えするのは紛らわしいので止めた方が無難。


禁止はされていないのですが…



このタイプの大型ローソクはお寺が火種として設置している事があるんですよね…


札所の納経対応はおおよそ7時〜17時の10時間

そのため、20号(約8時間40分)や30号(約11時間30分)といった長時間燃焼する大型のローソクが用いられている感じ。

※ご本尊様の前で灯されていたローソクを再利用しているパターンもあります。


そのため、大型のローソクを使用すると、お寺の設置している種火と誤認して、着火に使用される可能性があります…。



お遍路の場合は

「もらい火をすると他人の業を背負う」

みたいな感じで言われたりしているので、マナー違反を誘発してしまう可能性があるという感じ。


※もらい火禁止について以前調べましたが…

宗教上の根拠は不明なので「宗教上の禁止事項」ではなく、「巡礼マナーとされてること」の範囲になるかと思います。



人によっては

「大きいローソクなんて高額だから、巡礼で供える人なんて〜」

と思われる場合もあるかもしれませんが…


20号(長さ約25cm,直径約2cm)だと3本で500円ほど=1本あたり約170円

30号(長さ約26cm,直径約3cm)だと2本で500円ほど=1本あたり約250円

なので、自分で買って持参する分には、絶対無理というほど高額ではないんです。

※同サイズの和ローソクだと、価格は30倍ほどになります。


四国お遍路だと、ローソクの必要本数は

88ヶ所×(本堂+大師堂)=176本

ですが、計算すると

20号で59箱=約2万9,500円

30号で88箱=約4万4,000円

という感じなので

「高額だから〜」

といってバッサリ否定するにしては

現実的に「ありえない」とは言い切れない金額

なんですよね…


歩き遍路の通し打ちで、この量を担いでたらそれはそれで恐ろしいですが…

30号基準で、88箱×225g=約20kg

という重量物なので…。



【ローソク入れ】



私が使っているのは、どこかの道の駅の工芸品コーナーで買ったような…?

というレベルで入手経路がうろ覚えの挽物。


大きさは

直径4.5cm、高さ17.5cm程度

の筒状です。


巡礼用ローソクで8〜9本ほど入るので、プラスチックのものより見た目が良いので…くらいのイメージ_(:3 」∠)_


昔「お線香入れに使えるかな?」と購入したものの

『深さが足りなくて、線香は無理』

という問題があって、ローソク入れにしている物です(笑)


元々、何を入れるたことを想定して作られた製品なのかは謎。



以前はプラスチック製の部品ケースなども使っていましたが

『平たい箱が大きく開く』=箱を開けるとローソクの全体が見える形状

のケースの場合は

・取り出し易さ

・在庫状態の確認の容易さ

などの利点は多いものの

・箱が浅いため、少し傾けただけでも全部零れ落ちる

・ケースを落とした際、広範囲にローソクが散らばる(拾うのが大変)

という、風の強い日の屋外での失敗経験から

『屋外で、立った状態で、手に持って扱うのなら、筒状のケースが使い易い

という結論になり、現状に至っている感じ。



平たい箱状だと

『ケースを指先で持っている』とか『手に乗せている』みたいな状態で持つ

という感じですが、筒状だと

『ケースを握っている』

という状態なので、強風とかでも「あっ!」みたいなのが無い。


深さもあるので少しくらい傾けても零れ落ちず。

開口部が狭いので、もし落としても広範囲には散らばらない。



例えば

雨天&強風の中を30km歩いて辿り着いた札所

みたいな状況を考えると

「うっかりミスなんてあり得ない」

とは言い切れないので、まぁ、筒状が無難だろうなぁと。