私の元ブログ「ヤマトレビュー避難所」2019年1月11日の記事を再投稿します。

 なぜ今、こんな古い記事を引っ張り出して来たかというと、この期に及んで

 「レーダー照射されて逃げ帰った腰抜け自衛隊は不要だ」

 と仰っている方がいるからです。

 その方こそは、私がこの記事を書く原動力となってくれた「ある意味」恩人です。

 たとえ今、その方がこの記事を読んだとしても、聞き入れることはないでしょうが…

 聞く耳のある方に聞いて頂ければ、それで結構です。

 

 元記事を読んで下さった方には繰り返しに、未読の方にも古い話になりますが、

 今読み返しても、私が訴えたいことのキモが書かれています。よろしければ、どうぞ。

 

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 「韓国海軍レーダー照射事件」について、ざっとおさらいしてみたいと思います。

 

 昨年12月20日、能登半島沖を哨戒飛行していた航空自衛隊の哨戒機P-1が、韓国海軍の駆逐艦から、複数回にわたって継続的にレーダー波を照射されました。

 現場は日本の排他的経済水域内、それもかなり日本寄りでした。

 当該駆逐艦「広開土大王」の付近には韓国海洋警察庁の警備艦と国籍不明の漁船がおり、空自哨戒機はそれら艦船の近傍を数回通過飛行しました。それは当該艦船の行動の目的を確認するための必要な行動だったと私は思いますし、艦船からの距離・高度は充分に取っていたと自衛隊・日本政府は主張しています。

 しかしその哨戒機に対し、韓国駆逐艦は「火器管制レーダー波」を照射したのです。

 

 この事件について、韓国政府が日本や世界に対して並べた嘘八百は、省略します。

 私が問題だと思うのは、日本のネット等で、この件に関し「明らかに理解不足」だと思われる言説を展開したり「明らかに意図的な嘘・印象操作」を発信する個人や集団です。

 私が実際に見た数件について、私なりにツッコんでみたいと思います。

 いちいちリンクは張りません。検索すれば真偽は分かりますよ。

 

・ レーダーなんて、どれも一緒。「火器管制レーダー」?自己正当化のための造語でしょ。

 違います。レーダーに使用される電波は、その用途に応じて無数の周波数があります。

 特に軍用レーダーは、周波数特性によってレーダーの細部種類まで分かるのです。

 日本政府は哨戒機が得たデータにより、当該艦の火器管制レーダーだと断言しています。

 

・ 火器管制レーダーを照射したから、何だと言うの?別に危険な行動じゃないでしょ?

 違います。火器管制レーダーとは、ミサイルの照準システムを構成するもの。

 これを照射するということは、拳銃や小銃のレーザーポインタを人の顔に当てるも同然。

 ミサイル発射に直結する危険行動であり、即座に反撃されてもおかしくありません。

 

・ いや、元・航空幕僚長が「訓練で普通に行われる行動で、危険ではない」と言ってるけど?

 恐れながら、閣下の呟きは「状況をわきまえないトンチンカン発言」と言わざるを得ません。

 閣下の仰るのは「平時の訓練下」の話であり、また在任されていた10年前の知識。

 ここ10年間で「小銃の銃口の向き」すら、ものすごくウルサくなってるんです!

 まして今回の事件は、北朝鮮の「瀬取り」監視のための国際協力下での哨戒任務中のこと。

 平時とは程遠い緊張を伴う「非常時」に、いともたやすく行われたえげつない行為。

 「間違い」「悪ふざけ」「大したことじゃない」…どんな言い訳も通用しません。

 「マズい?」と思って黙られたようですが、手遅れです。悲しゅうございます。

 

・ そんな危険なレーダー波を当てられながら哨戒機の乗員、えらくノンキに喋ってたけど?

 ノンキに聞こえるかも知れませんが、ノンキなんかじゃありませんよ。

 あの落ち着き払った会話、態度こそが、命を懸けて任務に当たる自衛官の勇姿です。

 哨戒機には、発射されたミサイルを回避できる機動性も、反撃できる武器もありません。

 もしもレーダー照射(すでに異常な行動)に続いてミサイルを撃たれたら、爆散するのみ。

 哨戒機の乗員たちは全員、チリチリと首筋を焼くような目前の死を感じていたでしょう。

 それでも、彼らに「逃げ」は許されません。哨戒任務を放棄するわけにはいかないのです。

 パニックは機材操作の手許を誤らせ、任務の失敗を招きます。

 たとえミサイルが飛来しても、最後の一瞬まで、彼らは淡々と情報発信を続けるに違いない。

 

 自衛官は皆、任官時に「服務宣誓」をします。

 「事に臨んでは危険を顧みず、専心職務の遂行にあたり…」

 それは「命を懸けて国防の任に就く」誓いなのです。

 

・ でも哨戒機、結局は逃げたじゃん。反撃もないし。弱いよね。情けないよね、自衛隊。

 

 

 

 

 

 ふざけるな、馬鹿野郎!

 

 

 

 

 

 …失礼しました。あなたに、自衛隊の代わりができますか?

 自衛隊、自衛官は「憲法9条」と、それを根拠とする数々の規則に行動を規制されています。

 簡単に言ってしまえば「撃たれるまで、撃ち返せない」のです。

 つまり、自衛隊が「反撃」を始めるには、ほぼ必ず「自衛官の犠牲」が必要なのです。

 反撃も許されずに倒される。乱暴に言ってしまえば「犬死に」です。

 自衛官として任務に服するということは、この「犬死に」を覚悟するということ。

 しかし、それを「犬死に」だと、自衛官は思わない。

 なぜなら自分の死が、仲間たちの反撃を可能にするから。

 なぜなら自分たちの犠牲が、必ずや、時の政府に有事立法の英断を下させ、

 自衛隊を戦える状態へと解き放ってくれると、信じているからだ!

 

 「不戦の誓い」を唱え、「専守防衛」の制約の基礎となる「憲法9条」。

 それは自衛隊の手足を縛り、ヘタをすると丸腰のまま敵前に晒そうとする呪いです。

 「平和安全法制」の成立に向けての議論(とも呼べない乱闘)において、ほとんどの野党

 「憲法違反、戦争法」と叫び、その成立は「自衛官を殺す」と訴えました。

 逆です。もう、お分かりになりますよね?

 憲法9条こそが、自衛官を殺すのです!

 

 それでも、自衛官たちは黙々と任務に就く。

 自分たちに罵声を浴びせたり、憲法9条固守を唱える者でも、日本国民であれば守る。

 「満足な装備もなく敵前に向かえ」「反撃するな」の命令であっても、従い、遂行する。

 それが自衛官の誇り。

 国民のために戦う、統制された武力集団と、我欲のために戦うヤクザ集団を分ける一線。

 恐れはあるが、恐れはない。死んで悔いはあるが、悔いはない。

 それが自衛官の…兵士の心だ。

 

 勘違いしないで頂きたいのですが。

 自衛隊は、自衛官は、決して「戦いたい」のではありません。むしろ逆です。

 戦争になれば、国民に、国土に、自分たちに、ひどい被害が及ぶことを、誰よりも知っている。

 他国からの攻撃を撃退するのに充分な装備を整え、訓練練度を磨き、

 「この国を攻めれば、こちらも無傷では済まない」と、侵略国の意図を挫くために。

 「戦わない」ためにこそ、自衛隊には防衛力(戦力)「戦える態勢」が必要。

 自衛隊は「番犬」なのです。

 鎖でがんじがらめでは、泥棒になぶり殺しにされるだけです。

 

 その鎖を、現・安倍政権は、解いてくれようとしています。

 反日野党友党のはずの裏切り者自民党内の売国奴…内外の、無数の敵に抗って、

 なんとか憲法改正を、最低でも9条への自衛隊明記を目指して、頑張ってくれています。

 戦後初めて、やっと!ついに!現れてくれた、自衛隊の味方をしてくれる政権なのです!

 

 皆さん。

 

 どうか充分に物事を見て、考えて、慎重に真実を見定めて下さい。

 日本の敵と味方を見誤らないで下さい。あの地獄の民主党政権のように。

 いま政治の最前線で、日本を守るために匍匐前進する政権に、力を与えて下さい。

 野盗やマスゴミのウソにだまされたり、焦りや苛立ちで仲間割れしたりしないで下さい。

 以前の記事でも言ったように、

 私たちは、何が何でも日本を守らなければならないのです!

 

 

 

※文中、間違いは多々あることと思います。

 理性的な指摘・助言は、有り難く頂きます。野卑な揚げ足取りは、無視します。