旅立ち
2003年11月25日、私は一人、那覇空港に降り立ちました。
それまでも、沖縄には、何度も来ていました。
でも、この日はいつもとまったく違いました。
それまでと違って、「数日後には帰らなくてはいけない・・・」っていう寂しさを兼ねた始まりではありませんでした。
そう、 「私はこのままずーーっと沖縄にいられるんだ!!」 って改めて感じ、うれしくてうれしくて、
これからの不安や、家族、友達と離れて一人になった寂しさなんてほとんど感じず、叫びだしたいぐらい、
わくわくしていました。
私がこんなに沖縄を好きになったのはいつだったんだろう・・・
初めての沖縄は、2000年だったかな、友達と行ったのですが、ずっと曇ってたからか、
実はそんなに心惹かれなかったんです。
もちろん、見るもの全てが新鮮で、のんびりしてて、開放的で、いいとこだなぁ~とは思ったし、
とっても楽しかったんですけど、「住みたい」と思うまでにはならなかった。
ただ、せっかく沖縄に行ったのに青空を見ることができず、とても悔しくて、ずっと、
「晴れた沖縄にもう一度行きたい」とは思い続けていました。
でも、大学時代は海外旅行に夢中で、なかなか沖縄に行く機会はありませんでした。
沖縄への思いは、「行けたらいいな~」ぐらいにしぼんでいっていました。
実は、当時、私は「絶対オーストラリアに住む!」と心に決めていたのです。
そんな私の、「晴れた沖縄に行く」という願いがかなったのが、約2年後の4月でした。
私は大学をを卒業し、旅行会社に入社しました。
国内・海外問わず、旅行大好きだった私は、添乗員としての新生活を始めることにしたのです。
添乗員って、ほとんど派遣なんですけど、私が入った会社は、珍しく、正社員として添乗員を育てている会社だったんです。
つまり、社会保険などもちゃんと整っていて、大好きな旅行をずっとしていられる☆っていう、夢のような環境に、私はとてもわくわくしていました。
沖縄行きのチャンスが巡ってきたのは、入社してすぐの、4月でした。
日帰りや一泊のバスコースに何本か乗った後の、初めての飛行機コースです。
ここで、見事にはまっちゃったんですよね、沖縄に。
もちろん仕事なので、時間やお客様の管理、精算や予約などの確認業務、することは山ほどある上に、
仕事としては初めての沖縄、初めての2泊3日コース、初めての飛行機コース、ってことで、
緊張はもちろんあったし、いっぱいいっぱいだったのですが、それでも楽しかった。
2回目の沖縄は見事に晴れ渡っていました。