大学進学時に人生初の自分のノートパソコンを手に入れた。
彼の先人はこう言ったーー
自分のパソコンとは非行少年でいう自分の単車のこと。
©となりの801ちゃん
大学で知り合った友達にニコニコ動画とかpixiv
を教えて貰い、そこからはもう単車を走り回し、他人に見せられないフォルダの中身()
閑話休題
そんな大学時代に話題になったとあるゲーム。
美術館が舞台のフリーホラーゲーム『 Ib 』
この頃は課題や看護実習に追われることもあって自分でゲームをプレイする機会が減り、ニコニコでゲーム実況を見ることが多かった。
基本的にゲームはぼっちプレイだから、実況で既プレイ・未プレイコメが入り混じってあーでもない、こーでもないとワチャワチャやってるのが皆でプレイしてるような感覚がして楽しかった。もちろん今でも実況は好き。
さて、今回はIbについて。
昼下がりの 灰色の空の下ーーー
イヴとその両親は 美術館に向かっておりました。
主人公のイヴが両親と美術館へ訪れるところから話は始まる。
美術館で開催されているのはワイズ・ゲルテナ展。多数の絵画・彫刻などの美術品を世に残した芸術家だったらしい。
はじめは普通に美術品をイヴが見て回るだけ。
見ての通り9歳のロリ。無口っ子。
まだ9歳だから一人だと作品の説明文で読めない部分があるという可愛い設定。
ドラクエの主人公同じく基本的にセリフがないイヴ。
9歳の女の子にとって小難しい絵画や彫刻ってどんな風に見えるんだろう。
変な絵?不気味?怖い?
作品によっては確かに美術品って不気味だったりするから、美術館が舞台って斬新かつ良い世界観。
そういえば昔よく学校の七不思議とかで音楽室の肖像画の目が動くとかあったなあ。
そうこうしてるうちに誰かがイヴのことを呼び寄せる。
とある画に引き込まれ気がつくとそこは薄暗く気味の悪い空間。さっきまで見てたゲルテナの作品が飾ってあるからここも美術館なのだろうか。
なんて考えてるうちに作品が動きだす。襲いかかってくる。
ここからホラーパートへ。
序盤で赤いバラ(HPゲージ代わりのアイテム)を入手。攻撃を受けるとバラが散っていって、花弁が0になるとゲームオーバー。
襲いかかってくる美術品から逃げながら謎かけを解いていく。脱出ゲーって感じ。
個人的にブラックだと思ってるのがアリイベ
↑の虫の画が飾ってある一角の床によく見るとちっちゃい・が動いてて、話しかけると「ぼく アリ」ってキェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!!
このアリの画も通路を進んでいくと飾ってあって、額ごと取り外してアリに持っていくと「ぼくの 絵 やっぱり かっこいい うっとり」とご満悦な様子。
だけど、道中で他の美術品から逃げるためにとある箇所で足踏み場にアリの画を使い破損してしまう…。
その後にアリに話しかけると「ぼくの 絵 どうなった」とただ一言言われるのである。自分の画が壊れたと知っての発言なのか?超意味深で個人的に怖い。
道中で見知らぬイケメン、ギャリーに遭遇する。20後半〜30前半くらいだといい。イヴと同じく美術館で作品を鑑賞していたらいつの間にか気味の悪い空間に居たらしい。
このイケメン、ピンチの時はロリ…もといイヴを守ってくれるナイスガイなんだけども実も何もオネエなのである。
オネエ×ロリという新CPそしてイケオネエという新属性。
オネエ×ロリCPの知名度を確実にこのゲームが上げたと思ってる。
ここからギャリーと一緒に謎の美術館から脱出することに。ギャリーが一緒だと今まで読めなかった美術品の説明文が読めるようになる。そして重い物をどかしてくれるなど頼りになるのだ。
変態じゃないまともな男性キャラって超心強い。
いろんなイベントがあるんだけど書ききれないのが心憎い。是非プレイして欲しい。とにかく一つ一つのイベント・美術品の設定が凝ってる。
そうこうイベントをこなしてるうちにイヴとギャリーは不思議な少女 メアリーと出会う。
見た目はイヴと同じ歳くらいだけど、イヴとは対照的に明るくおしゃまさんなロリ:メアリー。
小さな女の子を一人にしておくにも行けないし…アンタも一緒に来なさいよと、3人で脱出を目指すこととなる。
オネエと無口っ子と反してお喋りなメアリー。
「アタシとイヴにもバラがあったってことは もしかしてメアリーのバラもあるんじゃないかしら?」
「うん 持ってるよ!黄色いバラ!」
「あら本当ね 二人ともしっかり持ってるのよ なくしたりしたらダメよ 誰かに渡すのも危ないからね それから…
「わーイブのバラは赤なんだね 私のバラは黄色だよー」
「人の話は聞きなさいよ!」
「…」
3人の掛け合いが非常に楽しかった。支部でもよくネタにされていたなあ。
そんな3人だけど美術館を彷徨ううちにギャリーがメアリーの秘密を知ってしまう。
メアリーはゲルテナの作品だったのだ……。
「えー……この子なんか怪しいとは思ってたけどさっ」とプレイヤー誰もが思ったであろう展開。
だって、メアリーことごとくイヴに「二人で美術館出ようね♪」とか言ってギャリーはぶろうとしてくるし、途中でヤンデレ化するし。
ED分岐で美術品を傷つけたり、ギャリーの好感度を上げられないとBAD ENDになってしまう。
BAD ENDでは終盤でイヴのバラをメアリーに取られてしまう展開になり、どうしようオワタ\(^o^)/となるんだけど、なんとギャリーが自分のバラと引き換えにイヴのバラを返してあげてと申し出るのである。
やだもうイケメン。オネエにときめく日が来るなんて!泣
なんて思ってるとメアリーがギャリーのバラで花占いを始め、バラの花びらを引きちぎってしまう…。
メアリーを追いかけるけど途中で具合悪そうにするギャリー。
「イヴ…あのさ…悪いんだけど…先に行っててくれない?
アタシちょっと…ゴメン なんといったらいいのか
ウソなんてつきたくないけど…本当のことも言いたくない
動けるようになったら行くから先に行ってて…」
バラを引きちぎられて自分の命はもう長くないと悟ったであろうギャリーが具合が悪いながらもまだ小さいイヴを想ってあえて自分が死ぬとは言わなかった。
イヴの身代わりになり、最後まで守ってくれたギャリー。
許すまじメアリー!!!!
「メアリーもかわいそうな子論」も存在するが私は実況動画視聴当初怒りに燃えた。
動かなくなったギャリーからライターを授かり(盗み)奥に進むと件のメアリーの額縁が。これを一思いにライターで燃やす!
灰と化すメアリー。でもギャリーも事切れている…。
泣く泣く元の世界へ戻るイヴ。
元の博物館に戻り両親を探すイブの目の前に見慣れた姿の人が描かれた画が。
ギ…ギャリー……。
END 忘れられた肖像
こんなのってないよ…。
約束するわ・・・。絶対にあなたを救ってみせる。何度繰り返すことになっても、必ずあなたを守ってみせる。
ってことで、ギャリーとの好感度を最大限に上げて美術品も壊さずに進むと正ENDにたどり着く。
ギャリーが死なず、二人でメアリーを倒し元の世界に戻る。
元の美術館に戻ってうろうろギャリーを探すと、バラの石像の前に見慣れたわかめヘアーが…!
話しかけてみてもギャリーは変な美術館にいた記憶をなくしている。
ギャリー!お、オレだよオレオレ!!思わず叫びたくなる。
忘れていた方が精神衛生的にはいいとは思うけども。
メアリーを燃やした時に怪我したギャリーに自分のハンカチを貸すイベントをクリアしていると、ハンカチを元にイヴとギャリーが不思議な博物館にいた記憶を思い出す。
また今度会いましょうね!と、再会の約束END。
成人男性(オカマ)と幼女なんて普通に生きてたらなかなか接点ない組み合わせ。そんな二人が美術館を通して仲良くなって再会の約束をする。なんて素敵な縁。美術館での死闘を通してお互いのこともよく知り合えたからこそできること。
再会したらマカロンデートなのよねっ♪知ってるお。
(美術館を彷徨ってた時にギャリーがここを出たら美味しいマカロンの店を紹介するわと話してたのです。ギャリーの女子力よ…)
この二人が何歳差でイヴが何歳になったら合法なのか…とついつい考えてしまう二次創作脳。
他にも細く分岐ENDが存在するので是非プレイしてみて下さいと。フリーゲームでここまでストーリーが作り込まれているなんてすごいなーと率直に思う。
数年経ってなんとIbの続編ストーリーが登場。まさかのメアリー主人公編やゲルテナ氏が一部登場()とネタ切れ感のまるでないストーリーに感動したのを覚えてる。こちらも是非是非プレイをば。
名作Ib。今回はこの辺で。