JettRink J101 ポケット編 | YUN HAN SIN's Archives

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artist Yun Han Sin(ユンハンシン)のofficialブログです。

今日はポケットの話


まずはリアポケット。


photo:08

↑今回のモデルになった1950年代後半~1960年代初期の101。

ポケットの位置を見てください。

バックヨーク(横に縫い合わせてる部分)からギリギリの位置で取り付けられてます。


これが60年代中期になると下がっていきます。

photo:06

↑これはまだ高い方で大抵はもう少し低い。

ポケットの位置が変わるだけで結構雰囲気が変わるものです。

で、ポケットの位置が下がりだした頃から股上が更に長くなります。


だから、50年代の代表的なディテール、そして見た目の印象としては、ポケットの位置がバックヨークギリギリに上がった位置で付けられてる印象が50年代モデルにあります。


ところが

この写真↓

photo:01

上の左がマッコイ、上野右がエドウィン59年モデル、

下の左がエドウィン55年モデル、下の右がウェアハウス&リー


どれも50年代モデルとしての復刻ですが

特に上の2本はかなり下で印象が50年代っぽくありません。

一番印象的にベストなのは、やはりウェアハウス。

55年モデルも悪くはないですが、ポケットの形がマッコイと同様、

なんか丸っこいんですよね。


一概にこの辺のディテールは<絶対>はありません。

位置が低い50年モデルも一部にはあります。


オレの勝手な推測ですが

バックヨークギリギリだと取り付けの際の縫製が大変なのでは?と勝手に思ってます。


今回のJettRinkでの制作において、この位置にはこだわりました。

<出来るだけ、ギリギリ上に、で、ポケットは丸っこくならないタイプを>
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で、こうなりました。
右はプロトタイプでレイジーステッチ(ポケットの中にデザインされたステッチ)がプロトの方が直線的ですね。

もちろんどちらも存在します。


さて次は

フロントポケット。


今回モデルにした50年代後半~60年代初期モデルはこんなポケット

photo:07


実は50年代に代表されるモデルは

photo:02

↑こんなタイプがほとんど。

そう、リーバイスのような内側も深い作りとなってるのがほとんど。


今回モデルにしたタイプは60年代初期までの短期間に制作されたタイプだと思う。


60年代半ばになるとこのように↓

photo:03

外側が深くなりだして、更に60年代後半に入ると、ラングラーのように更に深くなり、コインポケットも小さくなる。


で、JettRink


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忠実に作ってくれました。

こんな感じでどちらかといえば50年代ズバリの再現ではなく、

むしろほんとに短期間だった50年代後半から60年代初期あたりのディテールのカッコイイと思ったタイプを

再現しています。


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