今日はポケットの話
まずはリアポケット。
↑今回のモデルになった1950年代後半~1960年代初期の101。
ポケットの位置を見てください。
バックヨーク(横に縫い合わせてる部分)からギリギリの位置で取り付けられてます。
これが60年代中期になると下がっていきます。
↑これはまだ高い方で大抵はもう少し低い。
ポケットの位置が変わるだけで結構雰囲気が変わるものです。
で、ポケットの位置が下がりだした頃から股上が更に長くなります。
だから、50年代の代表的なディテール、そして見た目の印象としては、ポケットの位置がバックヨークギリギリに上がった位置で付けられてる印象が50年代モデルにあります。
ところが
この写真↓
上の左がマッコイ、上野右がエドウィン59年モデル、
下の左がエドウィン55年モデル、下の右がウェアハウス&リー
どれも50年代モデルとしての復刻ですが
特に上の2本はかなり下で印象が50年代っぽくありません。
一番印象的にベストなのは、やはりウェアハウス。
55年モデルも悪くはないですが、ポケットの形がマッコイと同様、
なんか丸っこいんですよね。
一概にこの辺のディテールは<絶対>はありません。
位置が低い50年モデルも一部にはあります。
オレの勝手な推測ですが
バックヨークギリギリだと取り付けの際の縫製が大変なのでは?と勝手に思ってます。
今回のJettRinkでの制作において、この位置にはこだわりました。
<出来るだけ、ギリギリ上に、で、ポケットは丸っこくならないタイプを>
で、こうなりました。
右はプロトタイプでレイジーステッチ(ポケットの中にデザインされたステッチ)がプロトの方が直線的ですね。
もちろんどちらも存在します。
さて次は
フロントポケット。
今回モデルにした50年代後半~60年代初期モデルはこんなポケット
実は50年代に代表されるモデルは
↑こんなタイプがほとんど。
そう、リーバイスのような内側も深い作りとなってるのがほとんど。
今回モデルにしたタイプは60年代初期までの短期間に制作されたタイプだと思う。
60年代半ばになるとこのように↓
外側が深くなりだして、更に60年代後半に入ると、ラングラーのように更に深くなり、コインポケットも小さくなる。
で、JettRink
こんな感じでどちらかといえば50年代ズバリの再現ではなく、
むしろほんとに短期間だった50年代後半から60年代初期あたりのディテールのカッコイイと思ったタイプを
再現しています。
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