なぜ今、憲法改正なのか~憲法を変えるのは国民だ~ | 言いたいことを言うべき時に

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政治に関して、基本姿勢は「自民党支持」の立場に足を置きつつ、日本の最大利益にかなうよう、是々非々で。※支持するからこそ、時に厳しいことも書きます。

 最近、読者が二人も増えた。最近、この拙ブログを見てくださってくれる方が増えていて嬉しい限りだ。アクセス数も以前より増えている。が!それだけ以前よりも責任を持って書く必要がある。それでも「言いたいことを言うべき時に」のスタイルで続けていく。よろしくお願いいたしますm(_ _)mペコリ

 さて、今回は先日の全国一斉街頭行動に影響されてではないが「憲法改正」をテーマに書く。これでも法学部だからね。議論が今より盛り上がる前からある程度注目はしていた。

①押しつけ憲法論について
 現行憲法については、「GHQから押しつけられたモノである。」との主張がある。これについて、私の大学の政治学准教授の主張はこうだ。「アメリカ本国は、昭和天皇の戦争責任を問おうとした。しかし、GHQは統治に昭和天皇を利用したかった為、新憲法では天皇を象徴であると明記させたかった。そして、日本国も昭和天皇は守りたかったから、この条件を受け入れた。」と。なるほど、一見筋が通っているように見えなくもない。
 でも、やっぱりこれって要は「昭和天皇を“人質”にした押しつけ憲法」って事じゃないのかな?他国が案文を起案し、それを翻訳して幾つかの条文を加えただけのものを自主憲法とは言えない。まして、真の独立国とは言えないのではないだろうか。

②9条
「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
○2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」

 憲法といえば、よく取り上げられる問題だ。まず、大前提として憲法9条をそのまま読めば自衛隊は間違いなく違憲。一切の但し書きもなく「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。」だからね。しかし、有事の際には「命を懸けて戦え」という。これは、安倍総理のお言葉を借りればあまりにも無責任だ。自衛隊員は任官に際して次のような重い宣誓を行う。
「事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に努め、もつて国民の負託にこたえることを誓います。」
 彼らが違憲とされながら任務に当たることが、私にはどうにも許せない。国家国民を護る為に、まさに「危険を顧みず、身をもつて」任にあたる彼らを堂々と合憲と言える存在にしようではないか!
 ちなみに、これも繰り返し主張してるケド、「自衛隊は違憲である(または、その疑いがある)。」と学校で教えられている。自衛隊の子ども達も、当然その教育を受けるわけだ。「このままでよいのか?」との議論がなぜ起こらないのか。

③緊急事態条項
 憲法論に興味のない人、政治に無関心な人はまず聞き慣れない言葉だと思う。要すれば、急な災害等が起きたときの対処だ。災害に際しては、一時的に国民の権利を制限しなくてはならない場面が出てくる。当然、憲法に明記されている権利の制限は下位の法律ではできないのが原則だ。だから、この条項は憲法に明示しなくてはならない。一例を挙げよう。
 来年2019年は、参議院選挙の改選の年だ。もし、この選挙期間直前に大規模災害が起きたとする。これがもし、地方選挙であれば選挙を延期したり、任期を延長したりできる。しかし、国政選挙だけは必ず行われなければならない。なぜなら、参議院議員の任期は日本国憲法で決まっているからね。(日本国憲法四十六条 参議院議員の任期は、六年とし、三年ごとに議員の半数を改選する。)もちろん、任期満了に伴う選挙であれば衆議院選挙も例外じゃない。(同四十五条前段 衆議院議員の任期は、四年とする。)たとえ、大地震が起ころうが大規模テロが起ころうが、某国のミサイルが飛ぼうが、選挙をしなくてはならない。この状態を改善するために、大規模災害に際して、一部権利を制限する緊急事態条項が必要だ。

 その他にも、公金の使途について憲法八十九条によれば、私学助成金も厳密には違憲の疑いがある。公の支配に属しない教育だからね。LGBTの観点からも、憲法二十四条を議論してもよいのかもしれない。所謂、新しい人権も判例に頼るだけでなく、いい加減憲法に明記しても良いのだろう。憲法が時代に合わせるべきとは言わないが、70年前のアメリカ基準で作られた憲法が今なお使い続けられるというのは無理があるだろう。少なくとも、議論すら不要というのはあり得ない。

 護憲なら1文字も変えない、改憲なら全部変える、誰もそんな極論は言っていない。憲法議論をする。政党単位だけでなく、国民レベルでの議論が必要だ。

憲法議論に左右はいらない!改憲でも護憲でも議論が必要!!