● 新しい船に夢を乗せること | 願いの花が咲く運命を信じて

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▼【動画】『NEW SHIP』PѴ

いい曲、いいPVだ。なぜだかわからないけど曲を聴き、PVを見てると涙が溢れて止まらない。歌詞が素晴らしい。さすが、秋元康先生(^-^v。

まぁ、作詞家としての秋元さん、もちろん尊敬しておりますが、それと同じく心酔している点は秋元さんがお持ちの思想・理念です。これから未来を担う世代(一般的な意味も含め)への明確なメッセージとなっておりますね。

「海図 コンパスをあてにするな 風に舵を取れ」
「ずっと探している大陸は 悲しみの先にある」
「古い水夫のやり方は 真似なんかしなくていい」

中でもこの辺りが特に私には響きます。私も全く同感ですね(^-^v。

「海図 コンパスをあてにするな」というのは、人様の考え方(特に古い)に必ずしも引きずられることなく、自分自身の感覚を信じて人生を歩め・・ということですね。何かやる時はつい、周りがどうやってるか見てしまいがちですが、もちろんそれも横目で見、参考にすることは大切ですが、最終的には自分の感覚で決断すればいい。なぜなら、自分の人生は自分のものですから(^-^v。(まぁ、周りとの調和、人の意見を聴くことも大切ですが、「最終判断は自分」という意味)

「ずっと探している大陸は 悲しみの先にある」というのは、まさにそうで、まぁ、人はどうしても楽しがちですが、実はそこには本当の道、充実感はありませんで、ある程度チャンレンジというか乗り越えた先に本当の充実感があり、自分自身そのものがあると。ただ、言うは易し行うは難しでその際は、もちろん困難は伴います。血も涙も流すかもしれない。しかし、それを乗り越えた時の喜びを知ろうよ、と(困難が大きいほど喜びも大きい)。そして、その喜びを求めて人生を歩んで行こうみたいな(^-^v。

「古い水夫の~」のフレーズは、「海図、コンパス~」のフレーズとほぼ同じ意味ですね。

秋元先生は温和そうに見えて、結構、若い人たちにハッパをガンガンかける厳しさをお持ちなのがギャップ萌えなのですが(笑)、実はこれこそが本当の秋元さんの優しさなんですよね。この秋元さんの思いは、いずれ分かる時がくる・・・のです(^-^v。

・・・。

インドネシアからの転校生役がJKT48のメロディちゃん。最初は言葉の壁があって周りの子たちと調和できるかな?というところでしたが、日本人の生徒さんたちはちゃんとしっかり受け止め、受け入れてくれましたね。

最後の「ようこそ日本へ 私たちの仲良くしてね」というフレーズは非常に「核心」で、海外に姉妹グループを置き、日本のメンバーと一緒に仲間としてこれからも活動していく・・・そのコンセプト・意義まさに・・ですね。非常に胸があったかくなります。じーんとする(^-^v(笑)。

また、AKB48グループの「NEW SHIP」を担うにふさわしいメンバーによるパフォーマンス・演技ということで、まさに○年後かのAKB48グループの形をチラっと垣間見せて頂いた気がして、それを見てるとただただ楽しみでなりません。

楽曲もまさにこれぞAKB48ということで、とても神曲で素晴らしい。胸が熱くなる(笑)。

● 韓国が国策としてK-POPを海外に輸出する模様というのをNHKの番組で見ました。NHKも同じような内容で頻繁にやってますな(笑)。まぁ、それはまぁいいとして(いろいろ思いはある・笑)。

まぁ、韓国という国は日本に比べて国内市場が厚くないので、どんな分野であれ外需を求めて海外に輸出していこうというのはまぁ、「そうなるだろうな」というところですが、ああゆう韓国の姿勢を見て、改めて日本は同じ戦略で追随する必要はないなと思いましたね。

どうも、韓国の文化輸出戦略を喧伝した結果、日本でも韓国のように政府が積極的に関与して文化を輸出しよう・・という発想に陥りがちな感じはありますね。まぁ、もちろん、政府が協力しようという姿勢、それだけを取れば大歓迎ですが、その際の理念というのを間違えてはいけないと思います。

韓国のコンテンツと日本のコンテンツの違いは、「オリジナリティ」の濃さです。工業製品であれ、アニメや音楽であれ、日本のものってどれも、今、突然どっかから湧いて出てきたものではなく、いろいろ先人の知恵や工夫で積み上げられてきたものであり、それでいてかつ、オリジナリティに富んでいる。

日本には職人文化というのが深く根付いていて、どんなクリエイター・プロデューサーであっても、「他にはやってないもの」を常に探し続けているからです。他人のマネをすることほど恥ずかしことはないというのは、そうした職人さんのみならず、日本人一人ひとりの中にDNAとして刻まれているのである。したがって、オリジナリティを追及するのが普通であるという国なのである、と。つまりそうした土台がある。

韓国は歴史を振り返ってみても、日本とは異なり職人をあまり重んじないお国柄であり、対照的。だから、いろいろ内部というより外部のものを取り入れ、少しアレンジして売り出す。つまり、日本にある、「オリジナリティの濃さ」というのはあまり見られない。

まぁ、それぞれ歴史的経緯や、国民の気質、お国柄などがあるわけですから、その国なりの事情に応じた戦略を練ればいいわけですが、日本は韓国とは違うのですから、日本なりの別の歩み方をすればいいのである。

● 「Cool Japan」といえば簡単に言えば「日本のアニメ」のことを指すといっていいと思いますが、この日本のアニメは、日本の持つ文化的財産として世界に対して非常に強力で、日本人が思っている以上に、受け入れられ、「お馴染み」になっているのである。

これは、日本人が意図して、広めようとした結果ではなく、自然に広がったのである。何故自然に広がったのかというと、「オリジナリティに富んでいる」からである。オリジナリティの濃さ。他にはない、日本にしかないものだからこそ、「アニメといえば日本」ということになるわけである。もちろん、アニメ業界の職人さんたちの技術によるクオリティの高さも伴っていなければなりませんがね。

つまり、オリジナリティに富んでいるもの、つまり、日本にしか作れないもの・・・というのは、それなりのクオリティの高さがあれば、放っておいても海外から求められるのである。 こちらから、営業に出向く必要もない。海外の人の目に留まるところにちょこんと置いておけばいいだけなのである。うだうだ御託を並べて喧伝する必要もないのである。

これは、オリジナリティに富んでいるからできるわけですよ。くどいですが(笑)。

AKB48においても同様で、秋元さんがお考えの発想はまさにそういうことですね。

AKB48が海外に姉妹グループなどを介して展開させてるのは、「向こうから求められたから」であって、押し売りしようというわけではない。需要があるから供給を充てるだけなのです。

この点、誤解・曲解する人が結構多いのがアレですな(笑)。 ち、ち、ち、違いますよ、全然。

AKB48のいろんなスタイルやフォーマットというのは他にない。他にないからこそ、海外の人は好きな人は好き。日本人が好きになるのと同じ感覚で好きになる。全ての人ではもちろんではないにしても、相手国にも好きになってくれる、感覚として日本人に近い人々って一定程度いるのである。

求められたから出した、それだけ(笑)。

● では、なぜ、求められるかといいますと、やはり、オリジナリティですね。秋元さんの言葉を借りれば、「カルピスの原液」。うなぎ屋さんでいれば、その店それぞれで長年作り続けられてる「タレ」みたいなもの。このカルピスの原液」を作るに徹するから(他にはないもの)、一旦知られればどわーーっと広がるのであった。(おいしくなきゃいかんですけどね・笑)

そして、「カルピスの原液」を創り上げたとします。それを、海外に出す時はどうあるべきか。韓国がやってるように、アレンジして、相手国をマーケティングリサーチでしっかり押さえて変えていく方がいいのか。

まぁ、韓国的な方向性もありかと思いますが、日本は国柄としてそれは合わないし、追随すべきではないと思う。「カルピスの原液」そのままで出せばいい、いや、むしろ変えてはいけない。秋元先生の言う、「納豆は納豆のまま出すべきである」・・まさにそれですね。なぜなら、カルピスを好きになってくれたとしたら、カルピスが好きなのであって、「カルピスに似たもの」が欲しいのではない。「カルピスが欲しい」のである。相手国の方々も。だから、「カルピスの原液」をそのまま出すべきなのである。

もちろん、日本と相手国の文化は違いますから、一定のギャップが生じるのは自然のことかもしれませんが、その際のアレンジは「相手国に任せればいい」。日本から出す時は、「カルピスの原液のまま」でいいのだ。 必要とあらば、相手国の人が好みに応じて少しずつ変えていくから。それに任せていればいいのである。

こういうことを言えるのは、「カルピスの原液」(オリジナリティ)に自信があるからです(^-^v。「他にはありませんよ」という・・。

(日本で、ギョーザやカレーやパスタが日常生活に浸透しているわけですが、日本人自身がアレンジしてるから、「定着」しているではありませんか。たぶん、中国やインドやイタリアの人が自分たちの考えで浸透させようとしても無理だったでしょう)

韓国は韓国目線で韓国人が相手国に合わせてアレンジする。しかし、日本は、日本の目線ではなく、相手国に任せ、相手国目線でアレンジさせる、自然な変化に任せる。この違い。

だから、JKT48のような出し方はまさに日本的であり、日本にふさわしいやり方なのである(^-^v。

● まぁ、余談ですが、韓国の勢いは一面すごいなとは思うし賢いなと思いますが、指摘させていただきますと、韓国は結局、「カルピスの原液」を作ることに専念しない。これが欠点であり弱いところだと思いますね。

他から借りてきたものを、熟成させることないまま、そのまま外に出してしまう。外に出してみてそれで上手く行ってるように見えますが、実は、「カルピスの原液」のようなものが残っているとは限らない。K-POPや韓流ドラマ華やかかりし昨今ですが、この辺りはやはり変わらないなぁという印象ですね。

いや、とはいえ、そんな韓国ですが、「カルピスの原液」的な物を作ろうという意思は一部では感じられます。特に、ドラマの時代劇ものなどです。あれは、日本にもないその他の国にもない韓国ならではのもので、あのテイストというのは他にはない。それでいて内容も秀逸なので、一旦はまると簡単には抜けられない(笑)。 だから強い。私も「やるなぁ、韓国ドラマ」と手放しに賞賛するしか術がありません。

私個人としては、「韓国も時代劇ドラマのようなスタンスで、オリジナリティ構築に時間をかけてまい進すればいいのに、そしたら文化的にも強い国になるよ」と密かに思いながら見ています。今までのコピー大国韓国というイメージとは違うものを時代劇ドラマには感じるのである。他の分野においてもそうすればいいのにと思っている。

その面、K-POPという韓国の音楽についてはそれは感じられない。 日本のジャニーズ的なアイドルの形を取り入れ、音楽では欧米のダンスミュージックをそのまま取り入れているだけにしか見えない。もちろん演出においてなかなかお上手ですから、それなりに流行るのはわかりますが、ただ、「カルピスの原液」では決してないと思う。 いや、「韓流時代劇ドラマ」は「カルピスの原液」だと思いますけどね(^-^v。

「カルピスの原液」って一朝一夕には作られないものである。いろんな試行錯誤・紆余曲折があり、時間をかけて作られたものである。「時間をかける」というのが大切です。日本はそのあたりは得意なのです。だから、物作りに強い国なのだ。職人が尊敬される国だから(^-^v。

● まぁ、とはいえ、今、日本文化の海外展開という意味で不足に感じるのは、「ちょこんと置いておく」ことすらしないことです。前述してますように、目をギラギラさせて押し売りしようという、外貨を稼ぐことが目的でやるのではなく、日本の文化コンテンツは元来いずれもが「カルピスの原液的」なのですから、海外の方の目に留まる場所に置いておけば十分なのであります。しかし、相手国から求められているにもかかわらず、日本は優しくないというか、「ちょこんと置いてあげる」ことすらしないわけです(手に入りやすくする。)

経産省をはじめ、政府が「Cool Japan」として、文化の輸出を押し進めるのはよいとして、この「ちょこんと置いておく」ことをしてほしいわけです。韓国のように詳細なマーケティングリサーチを試みる必要はなく、「置いておく」ことに支援をしてくれればいいのです。

文化の輸出というのは、「外貨を稼ぐ」が先にあるべきではないと思うんですね。もちろん、結果、そうなれば嬉しいですが、こういうものは「相手に愛されてナンボ」ですから、「愛されよう」とひたすらするのではなく、「愛される日本のオリジナルコンテンツをひたすら作り、それを、海外でも簡単に入手できる条件を整える」、これに力を注ぐべきだと思う訳です。

日本に、ギョウザ、カレー、パスタなどが定着してるように、相手国にとって生活の中での一つのオプションとして、自然に定着してくれれば、日本を身近に感じてくれるということが重要なのだ。「自然に」愛されることが重要なのである。「日本のもの」という実感を感じて頂けるような環境が整備されればいいのである。結果、知らず知らずのうちに求められ、外貨獲得ということがついてくるわけであります。

日本の、日本人の矜持として、韓国のように目をぎらぎらさせた展開の仕方ではなく(笑)、我が国の国柄にあったような、自然な、しなやかなやり方で、別のやり方で進めていただきたいところです。

日本はいつの時も、「カルピスの原液を開発し続ける職人の国」であるべきだと思います(^-^v。「納豆は納豆のまま」出すべきなのである。これが日本である(^-^v。

※ 家電製品など中心に日本がいまいちな状況に陥ったのは、「どこでもあるもの」を作ってるからじゃないかなぁと思う訳です。もちろん、労働集約型産業で、かつ、今時、世界中の家庭ではどこにでもあるもの、かつ、新規需要は発生しにくく買い替え需要があるのみであるもの、かつ、実はそんなに多機能は必要とされないもの・・・というのは、結局、価格競争、通貨の環境などで、大きく左右されてしまうのはしょうがないでしょうね。だから、今こそ、「オリジナリティ」への回帰を。日本にしか作れないものを作りたいものですね(^-^v。