自分の宿を起点として、左右の３番目・６番目・１２番目にある宿との関係が「安壊（あんかい）」と呼ばれる関係です。
実はこの関係こそ、政治などに利用され、歴史を動かすこともあるほど、重要視されていたそうです。
片方が安泰でも、もう片方は破壊されるという関係。
こうした関係を上手く利用して、ライバルを倒していくことがありました。
宿曜の関係性を説明している記事に豊臣秀頼と千姫の関係について書きましたが、この場合千姫が安泰で秀頼が破壊される側になっていたと思われます。
この逆だと、宿によっては意外と夫婦縁も良好だったかもしれません。
惹かれ合う力は最強ですが、別れる時は修羅場を迎えることも。
距離が近い関係だと、縁が生じやすく、破壊力も弱め。
むしろ腐れ縁になりやすい関係ともいえるでしょう。
同性の場合は、ライバル心を持ちながら心惹かれる相手です。
利害のない友人なら仲がいいようですが、些細なきっかけで嫌な相手となることも。
異性の場合は、必ずしもマイナスではないことも。
ケンカしても根に持たず関係は長続きするようです。
結婚した場合は円満夫婦になることも。
距離が離れるに従って、この破壊性が強くなるようです。
縁が生じにくい分、破壊しあう力が強くなってくるようです。
それでも、こうして遠いからと言って全てが悪いのか？
というとそうでもなく、例えば2017年の末に、亡くなった野村沙知代さん。
野村克也元監督とは安壊の最も遠い関係。
他人が見ると、波瀾万丈ですが、お互いを尊敬しあったからこそ、いろいろあっても長年連れ添うことができたのかもしれませんね。
安壊の関係は破壊されて怖いなどと思う人もいるかもしれませんが。
でも安壊でも上司、師匠など立場が上の人が安で、部下や弟子の立場の人が壊だと、尊敬の念も生まれてお互い切磋琢磨できるようです。
そう思うと、安壊だからやたら怖がる必要もないと思います。
要はどれだけ尊敬できるか、できないか。
そこにこの関係が上手くいくのかどうかが決まってくるのかもしれませんね。
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