僕が最近聴いている音楽というと、いわゆるKPOPの女性ボーカルものだ。以前は、自分自身も音楽の演奏や制作をしていたので、自分のスタイルに会った洋楽のシンガーソングライター系のものが多かったけど、今は全然聴いていない。


元は、そんな風に、演奏してる人自身が作ってる作品を好んで聴いていたのだが、KPOPの場合は、完全に曲作りと演奏が別々のことがほとんどのように思う。そんななか、ご多聞に漏れず、自分も、例のHYBE傘下のADORというレーベルの社長が騒いでいるのを、遠くからみている。それに対する僕の考えは、随分白けさせるようなことやらかしてるな、オバハン、という感じ。


僕が観察していて面白いな、と思うのは、KPOP産業が煽ってるせいなのか、自分の感性に従って音楽を聴いている、というより、いわゆる「アーティスト」を応援するために、貢いでる、というファンが、その世界には多そうだ、ということ。だから、好きな、というか、サポートしている「アーティスト」が新作を発表するとなると、その出来が分からないままに、作品の購入の予約をしたりする人が多く、結果的に作品の出来というよりは、プロモーションのうまさが、売り上げを決定付けているような感じで、現在の正当な形の人気の指標が無いような状況に思える。


そんななか、例のレーベルの例の「アーティスト」の新曲のミュージックビデオを観る機会があるのだが、以前から思っていたことだが、変わり映えのしない、色褪せた、いわゆる「Y2K」という雰囲気の、どこかで聴いたような曲をリリースしてるんだなぁ、と素直に感じる。そこで感じるのは、よくもまぁ、こういうリサイクルみたいな音楽を、さも優れた企画のように見せ、自分の能力が高いかのように演出しているものだな。彼らのファンは、哀れだな、と感じてしまうのだ。


マーケティングのうまさを評価するのは、業界が勝手にやってればいいのであって、リスナーには関係のないことだ。せいぜい自画自賛でもしてろよと。


だから僕は、そういうのとはかけ離れた、マイペースでやってるような「アーチスト」に、むしろ魅力を感じる。幸い、自分が支持しているような「アーティスト」たちは、そんな感じに思える。